やる夫はトロツキー暗殺の指揮を執るようです 第1話発端

30 名前:NH ◆aYcZxkkPoM[] 投稿日:2014/07/23(水) 22:05:43 ID:Vexp6Em.0
投下します。

第一話 発端





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        /                \
      /  ―― 、   , 、―― \
    /                    \
   /.    ( ● ) ノヽ  ( ○ )    \    皆さん、はじめまして。
  |       ´"''"   ,     "''"´       l
  ..|.        .(    j    )        .|    私はやる夫・アナトーリエヴィチ・スドプラトフと申します。
  |.        `ー-‐'´`ー-‐'′         l
.  \.          ` ⌒ ´           /
    \                   /
    /ヽ               イ\
   /       ``ー- -‐'"´        \
                               \

31 名前:NH ◆aYcZxkkPoM[] 投稿日:2014/07/23(水) 22:06:35 ID:Vexp6Em.0



     /.: ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ \
    /: : :             \
  /: : : :              \
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: : : : : : : :.._        _      \    皆さんは私の名前を聞いたことはないでしょう。
: : : : : : : ´⌒\,, ;、、、/⌒`        l    それはそうです、私の名前は五十八年の間
: : : : ::;;( ● )::::ノヽ::::::( ○ );;:::    |    祖国ソヴィエトの国家機密だったのですから。
: : : : : : ´"''",       "''"´       l
: : : : : : . . (    j    )       /
\: : : : : : :.`ー-‐'´`ー-‐'′    /
/ヽ: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : イ\ 
: : : : : : : : : :.``ー- -‐'"´        \
: : : : . : : . : : .                   \

32 名前:NH ◆aYcZxkkPoM[] 投稿日:2014/07/23(水) 22:07:09 ID:Vexp6Em.0

          ____
        /      \
       / ─   ─   \
      /( ●)  ( ○)    \   ひょっとしたら、別の名前で知っている方がおられるかも知れませんね。
      |  (__人__)       |   西側が誤って呼んでいた“ザ・センター”や“ザ・ディレクター”など
       \ ` ⌒´       /   SMERSH(※1)のボスといった呼び名で。
        /  ー‐      ヽ
       /            `

※1:キリル文字表記:СМЕРШ
国防人民委員部防諜総局。独ソ戦中に設けられたスターリン直属の防諜部隊。
主な任務は脱走兵、ドイツに寝返った赤軍兵士、前線における敗北主義者の摘発等。

33 名前:NH ◆aYcZxkkPoM[] 投稿日:2014/07/23(水) 22:08:22 ID:Vexp6Em.0

           ____
         /      \
        /  ─    ─\     私の所属していた特殊任務局は、国外の我々の敵に対する
      /    (●)  (○) \    破壊活動や誘拐、暗殺を担当するNKVDの特別部門でした。
      |     (__人__)   |
       \     ` ⌒´   ,/
      ノ      ー‐   \

34 名前:NH ◆aYcZxkkPoM[] 投稿日:2014/07/23(水) 22:09:32 ID:Vexp6Em.0


           ____
         /       \
        /   ─   ― ヽ     そして私は、トロツキー暗殺の責任者であり、第二次世界大戦中には
      /    ( ●)  ( ○)\   ドイツや占領地域におけるゲリラ戦と偽情報工作を担当しました。
      |        (__人__)   |   戦後も国外のスパイ網の指揮を取り、米国と英国から原爆に関する
      \       ` ⌒´  ,/   情報を入手するソ連のスパイ活動の責任者でした。
      /      ー‐   ヽ

35 名前:NH ◆aYcZxkkPoM[] 投稿日:2014/07/23(水) 22:10:41 ID:Vexp6Em.0

           ____
         /       \
        /      ―   ‐   五十年前のことを振り返り、我々の敵に冷酷な自信を持って報復するという
      /        ( ●)  )  当時の覚悟は不思議な気持ちです。その頃の我々は、トロツキーら
      |            (__ノ、_)  我々を裏切ったかつての同志を殺すことに何らかの道徳的問題があるなど
      \           `_⌒   考えもしませんでした。
      /           \

36 名前:NH ◆aYcZxkkPoM[] 投稿日:2014/07/23(水) 22:12:51 ID:Vexp6Em.0



                 ◯                  ____/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
                 //           ____/                  \___
                // |\_____/                             /
                // │                                      /
               // │                                     (
               //  │                                       )
              //  │                                     /
              //   │   やる夫はトロツキー暗殺の指揮を執るようです      /
             //   /                                    /
             //   /               第一話                /
            //   /                                    │
            //   /               発  端                /
           //  /                                    /
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 ( ・∀・)//
 (    つ
  人  Y
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38 名前:NH ◆aYcZxkkPoM[] 投稿日:2014/07/23(水) 22:16:00 ID:Vexp6Em.0



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   .!   l:.:.lー:. !j            l.:.        /i:. / l
   l    !:lヽハ           l.:.:.        / .!:/  !
    !   l:l   ヽ          /:.:     /  !'   !
            ジェロルド・シェクター(キョン)


                  ___........,,,,,,,_
               >-''''': : : : : : : : :'''-、
            >'''": : : : : : : : : : : : : : : :\_
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    ,,,-'''"-'/  ::: : :: : : : : : : ::...: : : : : : : : : : : : : : : :ヽ
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        |l ヽ:::|レ|カ  ヽ . ト''''''ト,,,,, |::/:::: : :/、::::::/:/
          l:::| " /    .トナガレ l:::|::::: : /| |::/|/
           l:ヽ、ヽ    ''''''''' /:/::: : /.// .'
           .l::::|ト、 -      .//l::: /"::/
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            ヾ   ''''''''l"-,,/':/:/,-l'''':ヽ
         レオナ・シェクター(長門有希)


私、レオナ・シェクターが、夫のジェロルドとともに1992年にインタビューを開始した時
やる夫・アナトーリェヴィッチ・スドプラトフはすでに85歳であった。
彼は時々再発する心臓病を患っており、体調に気を配っていたため
我々はインタビュー前には準備をし、三時間に時間を制限した。

39 名前:NH ◆aYcZxkkPoM[] 投稿日:2014/07/23(水) 22:16:35 ID:Vexp6Em.0



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  |                          l
  ..|.      ( ● ) ノヽ  ( ○ )       |
  |.        ´"''",       "''"´         l
.  \.         (    j    )       /
    \      `ー-‐'´`ー-‐'′     /
    /ヽ               イ\
   /       ``ー- -‐'"´        \
                               \

彼は背中は曲がり、獄中で左目の視力を失っていたが、縮れた灰色の髪の毛の大きな
頭の下にあるその頭脳はいまだ明晰で、人生の大半を命令を与えて過ごしてきた
男の力強さと威厳に満ち、ユーモアのセンスと鋭い分析能力はなおも衰えていなかった。

40 名前:NH ◆aYcZxkkPoM[] 投稿日:2014/07/23(水) 22:17:41 ID:Vexp6Em.0
             ,__
             l_<
             _|_
_           ,ェ._.ュ、
,,,,]||      ,,.-'"゛    ~''ヽ、
ニニニ,,!-z,,,,,,メ--────--丶、          /_|ヽ                 ★
-、,,,,_ .~"'''ニ==ェ,,--'''''''-------ヽ.._        |iiii|゙|.                    |
   `~"'―-,,,,,,|ニニニニニエエエェ,l,,,,|,,,,[ ]、       |;;;;;;|;;|.                 ,!!、
  人   人 `゚゙'''―v,,,,「  .|~゙---->...ュ,ュ__.、 .,i;ロ;ロ|;;|                 iiiii
  彡ミ  彡ミ  人   人゙'''ー-...,,,,_|  `゙''''「゙゙'''''..|∩-|iil.,,,                |||||
彡彡ミミ 彡ミミ  彡ミ  彡ミ  人 `゙"人-i、,,_,,,l;;;;;;;;;;;/;;;/z,,,__.             .|  :|     i
彡彡ミミ彡ミミ ;;彡ミミ.;彡ミミ ;彡ミ  彡ミ  人゙'''┐'| .|''i--zz;;;;;,,,,,.         |AA.|    ∧
彡彡ミミミ彡ミミ 彡ミミ 彡ミミ .彡ミミ 彡ミミ彡ミミ:::| .| .l'''―v,,,,,"'''i   _____ .A l゙| | |.|.A. .|ii|
彡彡ミミミ彡ミミミ;;;;ミミミ彡ミミミ彡ミミミ彡ミミ彡ミミ:::| .! ,|    `~"'ヘ-i、|ロロロロi''i_|ii| |ll,,,,,,,||ii|_./ .ヽ
彡彡ミミミ;;;;ミミミ ミミミ ミミミ;;ミミミ;;ミミミ;ミミミ::::| |  | 人人人  r‐┴── ┴┐゙゙゙゙゙゙゙゙゙ll-----トL,
ニニニニニニニニニニニ===============   |..彡ミ .r‐―┴――─┴-┴─--iL,、:::::::|゙゙゙|----- 
  ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ======ェュyy,|jlll」―――---------u,,|_, !.| .!-ト |  
ゝ-'|ゝ-'|ゝ-'|ゝ-'|ゝ-'|ゝ-'|ゝ-'|ゝ-'|ゝ-'|ゝ-'iゝ-'iゝ-'iゝ-'iゝ-'iゝ-'iゝ-'iゝ-'i ト-   _ ..|.「[l|____,,,..|...............

彼は今なお共産主義の夢の信奉者であり、共産主義の没落はスターリンの後継者たちの力不足のせいだと信じ続けている。
彼の自伝は70年間の秘密工作と殺人に関する回想だが、懺悔や告白の類ではない。
彼は自分を正義の戦いの従軍兵士だと考えていたからだ。
戦いの相手はドイツやウクライナのファシスト、トロツキーとその信奉者たち、人民の敵、NATOなど様々だ。

41 名前:NH ◆aYcZxkkPoM[] 投稿日:2014/07/23(水) 22:18:55 ID:Vexp6Em.0

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    |: : : : : :  ,,,,ノ⌒" '' ``⌒\,,,        l
    |: : : ::;; ( (・) ) ノヽ ( ○ );;:::    |
    |: : : : :  ´"''"        "''"´       l
   . \ : : : : . .(     j     )      /
      \: : :: : >ー-‐'=ー-ー<    /
     /ヽ: : : : : : : : : : : : : : : : : : イ\
     : : : : : : : : :``ー- -‐'"´      \
     : : : : . : : . : : .                \

やる夫・スドプラトフの名を知らない歴史家はいない。
何年にもわたって、トロツキー暗殺計画の責任者としての彼の役割は広く知れ渡っていたからだ。
勿論、この暗殺計画については全貌が判明しているわけではない。
そしてやる夫は、その時に作り上げたスパイ網を、アメリカの原爆計画のスパイ活動に転用している。


58 名前: 名無しのやる夫だお[] 投稿日:2014/07/23(水) 22:46:41 ID:5.wj.7JI0
>>41
原爆のスパイの元締めか。そりゃ有名になるわけだ

42 名前:NH ◆aYcZxkkPoM[] 投稿日:2014/07/23(水) 22:19:23 ID:Vexp6Em.0

 /,           |      /:: , l:: i::. }::ヽヽ::.ヽ \
.//        .:! :| :    /:::/:/::/i: /: !: }i:',ヽ:|
i,i        .::| :|: ::   !,/_ム/_ l:/::: l:: !l::! i::!
. ! l .:     : .::::| :i:.::   レ',ソ,_/`!::/i:/ i:! |
. !.:! ::.   : .:.::/´', !:::  | ! ヾ.i´:i` !/ /  !
 i:l', :::::. :. ::. ::〈 、'_゙il::::.  |.|   j_ソ ゙、_
 ヽヽ、:::::::::. :::.::::\ニ',::. ii::!      ノ
    ヾ、i::::l::::l::::',:|  ',::. !',!     ィ´
      i|ヾ:!:::i::::/ヽ  ヽ. l 丶.   /
       ノ /ii/lノ     ヽ:r‐y┬ '
      イ'"`'‐- 、    / ヽl/ '
      /      \__{ヽ、
    /_,, -‐‐‐-- ,,_  \_,ヽ‐、

やる夫の回想録の目的は、ロシアの読者たちに暗黒のソビエト時代の闇を知ってもらいたかったからだ。
最初はやる夫に賞賛や栄光、勲章をもたらしたが、後に彼を裏切るものと告発し
ついには投獄する根拠となった工作活動について、ありのままを伝えたかった。

43 名前:NH ◆aYcZxkkPoM[] 投稿日:2014/07/23(水) 22:21:12 ID:Vexp6Em.0

.  / / /       l    ヽ     \ \   \      \ \
  / / /           l     ヽ     \ \ _  +-ヽ  ヽ  ヽ
. / / l          l ヽ    \  \   x ´ヽ ヽ\ ヽ ヽ l、  \
/ // |      l    !  l、 ト、  \ 、  く ヽ\、ヽト、ヽ l  l l\ ヽ
_ //  |     l    L -┼、 \  \`‐-ミx〉 _」,. -ヽ \  !! ヽ ミ、
∠l    |     _+ 「, ! l ! \ `ー-ヘ  / ,ニ,.-‐':ヽヽ l\ ! l  ヽlヽ
/ :l l   |     l l l l V _           クf;::::::;:::::.::l | !   ! l トヾ
_ィ | l  l     l l ハ/ __`          つ.:.:::::.::j | |   l!l
 /l |  ト l ヽ lハ/ ,rニ--:::::ミ、           ヾ_ - ′l l  .! トN   これから語られる物語は全て
../ | ハi  ハ l  V/〈〈 ら::::':::::.::l                 //!  ト、|    やる夫・スドプラトフの回想であり
/ | / ll  | ヽ l  ト ヽ. ゛う:.:.:.:.:::j                  //ll   ! l |    彼の栄達の始まりとなった
.  l/ リ  | f、ヽ \ ヽ. ヽ-‐´        ′       /j   ハ N    トロツキー暗殺事件の証言である。
    l∧リ, 〉ヽヽ  \\           _      ///  / ,リ ′
       V ヽヽ\  \ミ、、         ´    / /l l /
         ヽlヽ ヽ、  \` 、 _         イ /i ////
           ヽ:、\  \ト\「 ¬‐--‐ '´ l l/ リ/ツ′
        __ ヽ `へ \、-j         l \
        /l  l::::l  ヽ ̄ ̄`丶ミヽ         l、 ヽ

44 名前:NH ◆aYcZxkkPoM[] 投稿日:2014/07/23(水) 22:24:39 ID:Vexp6Em.0



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叮品凸ョュョエョTTlliI且巫Πェヶュ櫓鬥櫓壁nri㍊叨森森(○)(○)~  wfwヾヾ`"''”`''`ソ::;;;/;;;;i!:::;;:
二Fⅶ个∧∧幵森森ΓA日旧コヨ:::皿コTュΠ「li棚ニ,vwヽ|〃ヽ|〃        ,.,,.rー''゙/::;;/;;彳;; ::;i
同冂館℡只凹ⅷ四イイli俎益rrn間搭ォF! ,,.,wvf'"~               `''"ソ´://::;:;∧;;:;ヾ
傘傘並ⅡΑ晒п器㍾倉Mn卅夂,vV'"゙~´                    ※ ノ;;;/::;,(::;vvwviiw
川川循州店ロヨ(○)(○)wV''"゙~        "              ,   "  ソ wfvWf※wWii
彡彳壁鬥壁:::,.,,ヽ|〃ヽ|〃     "  ,,            ""
森林:;;,.wv''"゙(○)(○)(○) (○)                 ,,.,   ''       ※
""゙゙~(○)(○)|〃ヽ|〃ヽ|〃 ヽ|〃 (○)(○)
   ヽ|〃ヽ|(○)(○)  (○)(○)ヽ(○)|〃(○)(○) (○)     ,,.,(○)   ''
(○)(○)(○)|〃ヽ|〃(○)|〃ヽ|〃 ヽ.|(○) (○)ヽ|〃 ヽ|〃  vwv  ヽ|〃 (○) (○)(○

やる夫は西暦1907年7月7日、ウクライナ ザポロージエ州のメリトーポリという町において生を受けた。
母親はロシア人、父親はウクライナ人で、その町で小さな粉屋を営んでいた。

45 名前:NH ◆aYcZxkkPoM[] 投稿日:2014/07/23(水) 22:25:08 ID:Vexp6Em.0

      ____
     /―  ―\
   / ●   ●  \    今日も学校にいってロシア語の勉強だお…。
   |⊃ (_,、_,) ⊂⊃ |    ウクライナ語なんて覚えたってしょうがないお…。
   >           ィ’   それにしても腹減ったお……。

やる夫を含めた兄弟たちは全員ロシア正教会で洗礼を受け、学校でロシア語を学んでいた。

46 名前:NH ◆aYcZxkkPoM[] 投稿日:2014/07/23(水) 22:26:59 ID:Vexp6Em.0

                    |//////| l: :, /: :|
                    |//////| |/: : : :.!
        _          | 〈;////|: :: : : :/|― 、
.      /////r=.、..     |У////|: : ././  /|__ _ _ _ _
.      //////./: :,ィ´>、.   |//////|/./  ./:/ ^ - _- ^ - _-./
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     |//////| ./: :.:|:.:|. /三三三三 /:/ ^ - _- ^ - _- ^ -/
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     |//////|: :: : : :/|― 、
     |//////|: : ././  /| _ _ _ _ _ _ _
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     |//////|/  ./:/ ^ - _- ^ - _- ^ - _- ^ - _- ^:;./
.   /三三三三 /:/ ^ - _- ^ - _- ^ - _- ^ - _- ^ - ./
   |///////////|/ ^ - _- ^ - _- ^ - _- ^ - _- ^ -.,:-/
     ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ^ - _- ^ - _- ^ - _- ^ - _- ^ - _- ^.:/

しかし、やる夫が10歳のころ父親が死ぬと、母親は子供たちを連れて親戚の世話になった。
そしてその年、ロシア帝国首都ペトログラード(現:サンクト・ペテルブルク)においてボリシェヴィキ革命(十月革命)が始まった。

47 名前:NH ◆aYcZxkkPoM[] 投稿日:2014/07/23(水) 22:31:15 ID:Vexp6Em.0

     _____
   /.::::::::::::::::::::::::::.ヽ
    |.:::::::::γ⌒Y⌒ヽ::.|
    |::::::::/ ⌒  ⌒ |
   |:::::::〉 ( ●) (●)|   いつまでも親戚の世話になってられないしな。
   (@ ::::⌒(__人__)⌒)
    |     |r┬-|  |
    \    `ー'´ /
,,.....イ.ヽヽ、___ ーーノ゙-、.
:   |  '; \_____ ノ.| ヽ i
    |  \/゙(__)\,|  i |
    >   ヽ. ハ  |   ||
やる夫の兄ニコライ(いく夫)

革命がはじまったころ、やる夫は兄のニコライとともにオデッサに出稼ぎに出て、日雇労働者となっていた。
次男のやる夫は、兄とともに残る兄弟たちを養うために働きに出ていたらしい。

48 名前:NH ◆aYcZxkkPoM[] 投稿日:2014/07/23(水) 22:32:01 ID:Vexp6Em.0

       /      \
      /  ─   ─ \
    /    (●) (●) \
    .|      (__人__)   |    __    共産主義ってこんなに素晴らしいものなのかお……。
     \     ` ⌒/ ̄ ̄⌒/⌒   /
    (⌒      /     /     /     やる夫たちは搾取される労働者だったのかお……。
    i\  \ ,(つ     /   ⊂)
    |  \   y(つ__./,__⊆)
    |   ヽ_ノ    |
    |           |_

やる夫が共産主義の思想にふれたのはこのころである。
彼はブハーリン(※2)の『共産主義入門』を読んで、公有制が万人が平等な社会の建設を意味し、
農民や労働者の代表は地主ではなく、一般人民の利益のために国家を運営するということを信じた。


※2:ニコライ・ブハーリン
ソビエト共産党有数の理論家としてウラジーミル・レーニンに評価された革命家。
レーニンの死後、スターリンと協力するが、のちに決裂。
右派として批判されて失脚し、1938年粛清・銃殺された。

49 名前:NH ◆aYcZxkkPoM[] 投稿日:2014/07/23(水) 22:32:43 ID:Vexp6Em.0
     _____
   /.::::::::::::::::::::::::::.:ヽ
    |.::::γ⌒ Y ⌒ヽ::::::|
    |::::/ ⌒  ⌒  |:::|                アカイアラシ
   |:::〉 (●) (●) 〈:::|  乗るしかない、このビックウェーブに!
   (@ ⌒(__人__)⌒ @)
    |   |r┬-|   |
    \  `ー'´  /
,,.....イ.ヽヽ、___ーーノ゙-、.
:   |  '; \_____ ノ.| ヽ i
    |  \/゙(__)\,|  i |
    >   ヽ. ハ  |   ||

1918年、兄のニコライが赤軍に入隊した。
兄も恐らく共産主義の宣伝に影響を受けたのだろう。
やる夫は戦乱の始まったオデッサから、故郷のメリトーポリへ戻った。

50 名前:NH ◆aYcZxkkPoM[] 投稿日:2014/07/23(水) 22:34:03 ID:Vexp6Em.0


                       |il|il|il|il|il|:::|i Ⅳ
                       |il|il|il|il|il|:::|i /
               ー=ミY|il|il|il|il|il|:::|il|
                 ミ1三≧ il|:::|ilト.
                彡/ `ヾ::::ゞ=彡∧
                  彡ソ    \:::::/ |
               彡::}__,,r:::::::::::ェ::::::::::y、    食糧を全部出しやがれ!
               彡::「t ̄`ー='7⌒ー=''〈}
               彡::人_, l  ノニニ  /ノ
       __ .. -=彡.:::::::/ | | {-─-{{ |
  /´        `ー=彡''  \` 弋三ヨj ∧ー── - - ..
 〃       ̄ ̄ ̄\    \   \___/ ∧\         `ヽ
//  ____        `ーr  -=ミー- __彡'' }::.. }´ ̄`ヽ.   ノ ノ
{{ //     `ヾ ___人__/∧ー一 ”  弋从     }__彡"ヽ
 `ー{         _才  |:::::::::::::||    .   Ⅵ:::`ー=彡     }
   |      _才"      | |::::::::::::||      :  Ⅵ:::::::::∧_____ 人
   人___才"         | |::::::::::::||     i   Ⅵ:::::::::::i      |

しかし、メリトーポリはパンをはじめとする基礎食糧が全て底をついていた。
さらに街ではならず者たちが横行し、各家庭が確保していた食糧を奪っていた。

51 名前:NH ◆aYcZxkkPoM[] 投稿日:2014/07/23(水) 22:34:52 ID:Vexp6Em.0

             (ヽ三/) ))
         __  ( i)))
        /⌒  ⌒\ \
      /( ●)  (●)\ )
    ./:::::: ⌒(__人__)⌒::::\    やる夫も赤軍に入隊して、人民のために戦うお!
    |    (⌒)|r┬-|     |
    ,┌、-、!.~〈`ー´/    _/
    | | | |  __ヽ、    /
    レレ'、ノ‐´   ̄〉  |
    `ー---‐一' ̄

故郷にいてもどうしようもならないことで、やる夫は親戚の家から家出をした。
そして、メリトーポリ付近から撤退しつつあった赤軍第14軍第41狙撃兵師団の連隊に合流した。
この時わずか13歳であった。

52 名前:NH ◆aYcZxkkPoM[] 投稿日:2014/07/23(水) 22:35:27 ID:Vexp6Em.0


       /ニYニヽ
   (ヽ   /( ゚ )( ゚ )ヽ   /)
  (((i ) /::::⌒`´⌒::::\  ( i)))    やる夫! お前たしか読み書きできたなっていう!
 /∠_| ,-)___(-,|_ゝ \   通信中隊が人出が足りないからそっちにいってほしいっていう!
( ___、  |-┬-|    ,__ )
    |    `ー'´   /´
    |         /


       ____
     /\   /\
   /( ○)}liil{(○)\
  /    (__人__)   \  了解ですお!
  |   ヽ |!!il|!|!l| /   |
  \    |ェェェェ|     /


やる夫は小学校で文字の読み書きを教わっていたことで、通信中隊の電信手補佐に任命された。
当時のロシアはいまだ文盲が多く、さらに多民族国家であったため、文字の読み書きができる兵士は
大変貴重な人材であった。

53 名前:NH ◆aYcZxkkPoM[] 投稿日:2014/07/23(水) 22:35:53 ID:Vexp6Em.0


     ,,,,,,,,,,,,                ,,,,,,,,,,,,
    [,,,,|,,★,|]  УРА!!!    [,,,,|,,★,|]
    ミ ゚Д゚彡             ミ ゚Д゚彡
   lニ( ~ つ=∩===┯       lニ( ~ つ=∩===┯
    _ソ'  ::l´    ̄ ̄ ̄     _ソ'  ::l´    ̄ ̄ ̄  ,,,,,,,,,,,,
   (く_ ノl _ゝ            (く_ ノl _ゝ         [,,,,|,,★,|]  УРА!!!
     ̄ ヽ_)             ̄ ヽ_)            ミ, ゚Д゚彡
                                   lニ( ~ つ=∩===┯
          ,,,,,,,,,,,,                       _ソ'  ::l´    ̄ ̄ ̄
         [,,,,|,,★,|]                     (く_ ノl _ゝ          突撃だ! キエフを取り返せ!
         ミ ゚Д゚彡                       ̄ ヽ_)     ,,,,,,,,,,,,,
        lニ( ~ つ=∩===┯                           [,,,,|,,★,|]
         _ソ'  ::l´    ̄ ̄ ̄                           (  ・Д),、_,
        (く_ ノl _ゝ             ,,,,,,,,,,,,,               (  ~ _つ' ̄
          ̄ ヽ_)            [,,,,|,,★,|]              ,ノ   l::|
                           ミ, ゚Д゚彡            (く_ ,ノ __|
                          lニ( ~ つ=∩===┯          ̄ ヽ_)
      ,,,,,,,,,,,,                  _ソ'  ::l´    ̄ ̄ ̄
     [,,,,|,,★,|,]   УРА!!!     (く_ ノl _ゝ
     ミ, ゚Д゚彡                  ̄ ヽ_)
    lニ( ~ つ=∩===┯
     _ソ'  ::l´    ̄ ̄ ̄
    (く_ ノl _ゝ
     ̄ ヽ_)

54 名前:NH ◆aYcZxkkPoM[] 投稿日:2014/07/23(水) 22:36:23 ID:Vexp6Em.0


             ____
i√i¨}==、     __ィf===========ト丶                                  /i}         从
  i|:i}  ー 、 {辷ア'¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨}i}\丶                                   ,乂i}        /刈}
  i|:i} i/i ii } i}イ {i/i}   {i/i}  }i}//\}                             _,ィ劣〕iト.___/i:i:i:i:ト、_
\i|:i} i/i ii },ri|  {i/i}   {i/i}  }i}//}¨       ,r‐t、                   ___//// ̄ ̄ ̄¨¨¨¨冖冖¬¬√
、 .ムi}   ,ィ升f、   ┌i    ┌i 込、/}=ri|    i}/i}圦      r=i   _  -‐  ¬冖宀≠'¨¨′
 乂i}_/  /乂}     ¨     ¨    r‐t辷*。__i}/i}  `i、     | イ,少'´ ̄¨
 /}、込ム__//iillム-‐‐‐冖宀冖¬'¨ ̄|  | |\_斧'i}   }   | /i}             __          -=≦ア
  \彡ヘ/_/            .......i|  | |乂_}}イ'    i}   /..{/}            /}¨¨¨    _  -‐イ ̄ ̄ ̄
    }、//}、_/            ............i|  | |i/\ ̄\=‐、i}¨i_/. //i}          //==‐   /     /ム、―――
    iト、/ム          ...............i|  | |{  / ̄ ̄ヽ__ノフ7劣辷i}         /イ___===‐ /      /i|l〕iト.    \
    / i}斧ム         ...............i|  | |i\/:.:.:.:.:.:./i}/ ̄ ̄|i\込、_ -‐_ -‐'./   /|   {i     /i|l    〕iト.   i}
       i}、州i}\      ...................i|  | |≧=‐-≦「_イ´ ̄ ̄¨¨¨´t辷__〕__.ィ.........../ i|   {i      /i|l         〕iト=イ
       ≧=≦ム==f宀 冖冖冖¬'¨¨ ̄    ,、     r‐ュ          ´ ̄¨¨¨¨' \__/i}    /i|l        /   i|
      /厂≧=‐\      ,    ゜                             \,'´ ̄¨/i|l      /    i|

やる夫の所属する第41師団はその後、キエフを巡る一連の攻撃に参加した。
キエフは当時、ポーランド軍とウクライナ民族主義者の同盟軍の攻勢にさらされ、5月7日に陥落していた。
だが、赤軍はすぐさま反撃を行い、キエフを奪還した。

55 名前:NH ◆aYcZxkkPoM[] 投稿日:2014/07/23(水) 22:37:19 ID:Vexp6Em.0

         __
         [|,,,★,,|]    同志やる夫、読み書きができるんだって?
        (´・ω・`)   君、もっと特別な訓練を受けて、上を目指してみないかい?
         (つ□と)   推薦状書いてあげるよ
         `u―u´


       ____
     /_ノ   ヽ_\
   /( >)  (<)\    ほ、本当ですか! 光栄ですお!
  /::::::⌒(__人__)⌒::::: \
  |     |r┬-/      |  喜んで受けさせてもらいますお!
  \     ` ̄'´     /


このころ、やる夫は部隊の上官から、さらに高度な専門課程を取るよう勧められた。
そして、やる夫はキエフにて政治職員訓練課程を受けた。
さらに1年後、彼に転機が訪れる。

56 名前:NH ◆aYcZxkkPoM[] 投稿日:2014/07/23(水) 22:38:22 ID:Vexp6Em.0


            (               (;;、(,,,   、       (;; ;;''')) 、
  (;;((  ))      )   ノノ           ,,)    (
            ((   ,,,;)          ( (    ,;;)      (",)ソ;ソ ⌒)
.(;;、(;;⌒'')        )  ノ              ヽヽ  ,,ノ       ('"⌒;; ノ;;
,,,..   ;;⌒'')、    ( _ ⌒)               ) ))       ノ''⌒;;)⌒)..,,,
 (;(、(( .,,;;;;⌒),,     (  (             (,, (     (⌒;;;;,,.⌒)   )));)
::⌒;ソ⌒;;;;''')ノ,)ソ_,,,.....=) ノ--''''""""" ̄ ̄`゙゙ー‐-- ノ、,,,,,,,_,_ (;; `)⌒;;,,.⌒)  )));)
(;(((  (⌒.从从''"""^  )ノ        ....;;;;;;;::..         ""'''''从从,,,,,,'-、,,,  ,,,;;))
'';,,,,)_,'从从,,,,、     .'';;;"   ::::::;;;;;;,,,....               ;;;;;;:::::,,,' 从从,,,, )),)
,,,;;;;;;   ΛΛ   ,、...      ::::;;;;;           / ⌒・~
,,,;;;;   / ⌒  )  ::::;;;;;                  / ;・ ヽ;),、..
    / ;:/ つ.・.                   (   ) ∪:::::::::.
 ~(    )                         V V   ;;;;;;:::::::::,,,
    ~ ⊃


1921年4月、赤軍第44狙撃師団の特別班が、キエフから西約130キロ先の街ジトミル近郊において
ウクライナ民族主義者の攻撃を受け壊滅的な打撃をこうむった。
第44狙撃師団司令部はすぐさま補充を要求し、キエフからやる夫を始めとする人員が送られた。

57 名前:NH ◆aYcZxkkPoM[] 投稿日:2014/07/23(水) 22:46:33 ID:Vexp6Em.0

        ____
      /─   ─\
     / (●)  (●).\
   /     (__人__)   \     モスクワのジェルジンスキー議長(※3)からの通信だお
    |      ` ⌒´     |
   \            /
   ノ            \
. /´                 ヽ                 カ
 |    l   l||l 从人 l||l      l||l 从人 l||l   カ   タ
 ヽ    -一''''''"~~``'ー--、   -一'''''''ー-、.     タ
  ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) )  (⌒_(⌒)⌒)⌒))
   ┌ ┌┬┬┐┌┬┬┬┐┌┬┬┬┐┌┬┬┬┐
  ,. - ''"| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ρ ̄`l
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ノ ̄ ̄

14歳という若年であったが、やる夫は電信技士兼暗号解読員として活躍した。
そしてこの仕事は彼の将来のキャリアのためにとても役に立った。
彼はモスクワに送る最高機密文書を作成し、チェーカー議長ジェルジンスキーが直接送ってくる
暗号電文を解読していた。


※3:フェリックス・ジェルジンスキー
革命直後の混乱期において、誕生間もない秘密警察(チェーカー)を指揮した革命家。
ポーランド貴族の子息であった彼は、神学を学んでいるときに共産主義に出会い、革命に傾倒していった。
数々の異名を持ち、秘密警察の父としてソヴィエト連邦の“剣と盾”となった人物。

59 名前:NH ◆aYcZxkkPoM[] 投稿日:2014/07/23(水) 22:48:03 ID:Vexp6Em.0


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           ____
         /       \
        /   ─   ― ヽ   約束の場所はここかお…。
      /    ( ●)  ( ●)'
      |        (__人__)   |  しばらくはここで缶詰だお。
      \       ` ⌒´  ,/
      /      ー‐   ヽ


さらに、やる夫はここジトミルでさらに貴重な経験を積んだ。
第44狙撃師団特別班は、現地のチェーカー支部によるウクライナ民族主義者の地下ゲリラ組織への潜入支援を命じられた。
地下ゲリラが行政中枢で、何度か破壊活動を行っていたためである。
そこで、ジトミルのチェーカーがなんとか現地のゲリラ指導者と対話にこぎつけ非公式の会談を行った。

60 名前:NH ◆aYcZxkkPoM[] 投稿日:2014/07/23(水) 22:49:16 ID:Vexp6Em.0

              /     \
             / \ノ ヽ/ \    …………。
           /  (●)  (●)  \
             |   ⌒(__人__)⌒   |  (連中はそんな風に人員を動かしているのかお)
           \    `⌒´    /
           /            \


建物はチェーカーが用意したものであったため、やる夫はその会談中暴力沙汰が起きないよう警護を命じられた。
任務のために建物に住み込むことになったが、やる夫は彼らウクライナ民族主義のギャングたちとの会合を通じ、経験や勘を体得したという。
この経験が後に工作管理官としての仕事に役に立ったと語っていた。


65 名前: 名無しのやる夫だお[] 投稿日:2014/07/23(水) 22:52:13 ID:5.wj.7JI0
>>60
同じウクライナ人ということで体得しやすかったのかな?
にしても、14歳で偉く頭脳使う仕事をしている

61 名前:NH ◆aYcZxkkPoM[] 投稿日:2014/07/23(水) 22:50:03 ID:Vexp6Em.0



           ,---、               __
          _// __ゝ .           __   | |
         /≡. `っ)  .          | |   | | __
    tー--‐'`/ ̄ /≡≡/、        | |   | | | |  __
    ゙ヽ、ヾヾ/〒/≡≡/\ヽ'''""~""''' ‐-|. ,,,.| |__| |_,,.| |.-‐ '''""~''''''''''''''''''''''''~""'''
~""''' < ̄/≡≡/ー-/\ 丿  .,. :,..:.. ,.:,..:..   .... :.:.:...:::. ....  .,.:,..:..   .,.:,..:..   .,.:,..:..
 ,.:,..:.   ゙/≡≡〈≡≡ヽ  ̄:.:.:...:::. ....  .,.:,..:..   .,.:,..:..    .,.:,..:..   .,. :,..:.. ,.:,..:..  .:,
 ━━━/≡≡≡/\≡≡ヽ  ..:::. ....  .,.:,..:..   .,.   .,.:,..:..   .,. :,..:.. ,.:,..:..   ......;
 :::. ... #######  ######     .,.:,..:..   .,. :,..:.. ,.:,..:..   .... :.:.:...:::. ....  .,.:,..:.. ..
 ,.:,..:.    |   ヽ__,..、_,..) . :,..:.. ,.:,..:.     /\ ....         .,.:,..:.. .,;  .....
  :::. ...  く_V//  ヽ /ノ .:...:::. ....:...:::. ..../   \ .....:..   .... :.:.:...:::. ....  .,.:,..:..
  ,.:,..:.  (_ノ丿    ,.'ヾミミ   .:...:::. ....    フ  /ヾ ヽ ..:..   .... :.:.:...:::. ....  ., ..:..
 :::. ...   / /ノ   / /ノ .,.   .,.:,..:..   ノ_,/ ̄ヽ ゝ ..:..   .... :.:.:...:::. ....  .,.:,..:..
       | //   ノ /<   .,.   .,.:,..:.. / |   ▲ ヽ |ヽ  .,.:,..:..    .,.:,..:..   .,. :
  ,.:,..:.   | /_   ヾヽ_つ        /  |       |  \  .
       /  ノ               ( ソ|      |ヾ  )

その後も民族主義者による戦闘行為は2年ほど続いた。
しかし、最後には地方の指導者がウクライナ・ボリシェヴィキ政府の恩赦を受け入れ降伏した。
きっかけはウクライナ人民共和国軍の派遣した騎兵部隊2千人が、赤軍に包囲され降伏したためであった。

62 名前:NH ◆aYcZxkkPoM[] 投稿日:2014/07/23(水) 22:50:46 ID:Vexp6Em.0

だが。

                 (⌒ヽ
                {⌒ヽ  ヽ
                ヽ  ヽ_}
             / ヽ ヽ   ト__
               〈    \  ̄ / l
             \   \/  l
          =ニ;:;:;:;:;:;:; \     /;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:
       三;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:\    〈;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;
     ‐==;:;:;:;:;:;:;:;: '´    \  \`   ,;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:
     ニ三;:;:;:;:;:;:;:'          \  〉   ' 、;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:
_ ≦三二==─フ  ̄ ̄二丶   ̄  __ _ __________
/ /    '´  //三≠  ̄ ̄  ̄ ̄ 〈 ヽ/\ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  i 三──   //三/ Ξ         \    ヽ
  | 二二二ミヽ| |三  ≠         r‐'   ∧  l
  | 三 ̄Ξ=i| |三 ≡=         \  { `ー'
  乂 三三  ヘヘ乂 ヾ           `ー'
_ 三=─-   ヘ人≧ ___ ________\\______
  三=───≧─三二二ラ'    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄,:':;:;:;:;:;\\;:;:;:;:;:;≧ ̄ ̄ ̄
 =三三三三;:;:;:;:;:;:'、                ,.,.;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:\\;;:;:;:;:ニ─
    ニ三;:;:;:;:;:;:;:;:;:` ,,             ,,, ;:;:゙:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:\\Ξ=‐
     =ニ;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:      ;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:\\
        三 ,:,;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;;:;:;:;:;:;:三二\\
           =‐ =                            `ー'
                                            (⌒ ヽ  _
                                            \_)/ l
                                                    /   |
                                               |   |
                                               ゝ─'

63 名前:NH ◆aYcZxkkPoM[] 投稿日:2014/07/23(水) 22:51:18 ID:Vexp6Em.0

     f''`⌒(     ,,,,               !:(',,,,、              ::,,,,,、...
     ,!,,,、(     /::τ             ノ:::::::::::::::::)          。  !::::::::::`! 、
 :.、          !:::(     ノ::`!   o   (::::::::::::::::::τ            (:::,,;,;,、; 。
       ゜     (/      ⌒・ .   ・、;::::::::::::;;.;`` ''
     ,,、..   //   ノ'          //'''`'`'` `       ..,,.. _,,,.、 ・         ,, ...:・..
  π /;::::::::(,.,.(;;;::::(   ,,.,  ・っ                    ;,;;( ):::::;.    c::── '`'''::::::::::;''
   ):::::::::::::::::::::::::::/  '''''`   `        '`                     ⌒ ` !.:::τ'' ``
 τ !::::::::::::::::::::::::::::)/,,,,, γ               :'`'``:!
   (::::::::::::::::::::::::::::冫 `'`'    、,:'::::::`:::,,,,        !:::::ノ         ・
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          |:::::|   ( ο )::::::::( ο )l
          l::::::〉  ⌒          ⌒)
          (@    ( ___ 人__) l    か……かあさん…
         .|      | r─┬─|   |
           | u.   `   ⌒  '  |    やる……お……
        .丶             ./
            ヽ           ノ、
         /                 \


            __      _,. -‐' ¨´
           (_,_` `ー<^ヽ
           (⌒ー " ,.(    ヽ ヽ
            (⌒r-ー ソ     _Lj
             (⌒r--,,     /ヽ
              ヽ⌒_-ー´"    `¨´


この一連の衝突で、チェーカーの一員として戦っていた兄のニコライが戦死してしまった。

64 名前:NH ◆aYcZxkkPoM[] 投稿日:2014/07/23(水) 22:51:44 ID:Vexp6Em.0

             ____
           /      \
         /           \
        /   _ノ ::::::: ゝ、  \   兄ちゃん、そんな……
          |   (○)  (○)  u |
        \   (__人__)   ,/
        /    `⌒´    \

二週間前に会ったとき、一緒に写真まで撮った兄の戦死はやる夫に大きな衝撃をもらたした。

66 名前:NH ◆aYcZxkkPoM[] 投稿日:2014/07/23(水) 22:53:01 ID:Vexp6Em.0


      / ̄ ̄ ̄\
   γ⌒)      (⌒ヽ
   / _ノ ノ    \  \ `、
  (  < (○)  (○)   |  )  そういうわけでして、メリトーポリで勤務させていただけませんですかお?
  \ ヽ (__人__)   / /


         __
         [|,,,★,,|]
        (´・ω・`)   そうか…。大変残念だがそれでは仕方ないな、同志やる夫。
         (つ□と)   勤務地については君の望み通りにしよう。
         `u―u´

だが、兄の死をいつまでも悲しんでいるわけにはいかなかった。
兄の代わりに、やる夫が家族を支えなければならなくなったからだ。
やる夫は上官に事情を話し、故郷メリトーポリのチェーカー支部(後にGPUに改名)に異動を申し入れた。

67 名前:NH ◆aYcZxkkPoM[] 投稿日:2014/07/23(水) 22:54:28 ID:Vexp6Em.0
           ____
         /      \
        /  ─    ─\
      /    (●)  (●) \   ようやく家族全員食うに困らなくなったお…。
      |     (__人__)   |
       \     ` ⌒´   ,/
      ノ      ー‐   \

メリトーポリでの仕事が軌道に乗り始めた1924年。
やる夫はGPUの下級工作管理官として、地方のギリシア人およびドイツ人の居住地で活動する
情報提供者たちを監督する仕事に就いた。


72 名前: 名無しのやる夫だお[] 投稿日:2014/07/23(水) 22:58:42 ID:5.wj.7JI0
>>67
黒海沿岸部なら、ギリシャ人も住んでいたのか
ドイツ人は、シュリーマンがロシアで商売していて富を築いたくらいだから、
相当数いたんでしょうね

68 名前:NH ◆aYcZxkkPoM[] 投稿日:2014/07/23(水) 22:55:42 ID:Vexp6Em.0


    ,rヘィ1、ヘ、
ィ´^`´,;:::;:":":;,::`^´`ヘ1、
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.":;:":;,:.":.: :.:゙゙,;:::;:":;."":.: :.:゙゙,.:.: ゙,:そ
.":.: :.:゙゙,;:;:":;,:.":.: :.:゙゙,;::"゙.: :.:゙゙,;:;::_ノ
:;:":;,:.":.: :.:゙゙,;:;:":;,:."::.゙,;:"゙::;;:/
:.;:;:":;,:.":;:":;,:.":.: :.:゙゙,;::::゙ /`'
`ヘWi/レヘハii、:;:":;,:.":.:,.v、/    ___            _
―┐Wii;::iVレ、/レヘト'`i、/   __ l土土l_l―| ̄ ̄|`i、__且|三|l―ュ_,「 ̄|_r―┐ _
 「l ̄l|::;i!l;i゙"::/___ 「 ̄l_ r┴ァ、「l  f´三三三ハ rェェェェェェ_  /,、,r、、,'、、-、_,、r┴‐
 ̄r―.!; "゙;;:i;,|― 、 l |rヘ、lr‐、,_fニニニニニニニニニ'!‐┐l工工工| l ミ::::;〈::::"::::,ヘ::ミ ,ヘ ゙̄、
-/ ゙̄,|;:. l ;;: ;:| ̄ハf´::::::::ス::::::::::|┴||┴||┴||┴||  ! |工工工| lハ ̄ ̄\ミ::彡ミ::彡´l
三三 |;i:";:゙;;:i;;l 三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三
 ̄ ̄||;i :;"゙:;;::.| ̄ ̄ ̄ |i!;;:i| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|;゙:;i;| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|!l;:;;| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|;゙:;i;| ̄ ̄
三三,!;:;;゙:;;i;; :;:l 三三三|i;l!:;|三三三三三|;:゙l!;|三三三三三|;;i!;i|三三三三三|::ii!;|三三
――|:i"゙;;l: ^゙;:゙、――‐|;;i!;i|―――――|i!;;:i|―――――|;:i!;゙|―――――|i!;;:i|――
  ノ,リ,ィハi、ヘ、ヘ    ~´^"         ´~´゙`       ´~´゙`       ´~´゙`


その仕事ぶりが認められ、1927年、やる夫はウクライナ第2の都市ハリコフ(ウクライナ語:ハルキウ)の
OGPU(統合国家政治局:1924年にGPUから改組)秘密政治部に登用された。
地方の一チェーカーが、ウクライナOGPU本部に勤務するというのは大出世であった。

69 名前:NH ◆aYcZxkkPoM[] 投稿日:2014/07/23(水) 22:56:32 ID:Vexp6Em.0
         ____
       /⌒  ⌒\
     /( ●)  (●)\
    /::::::⌒(__人__)⌒::::: \/⌒)
    |     |r┬-|     | ノ     ハリコフだお!ハリコフ!
  __\      `ー'´     //
(⌒               |_,,,ノ       こんな大都会、キエフ以外じゃ初めてだお!!
 ""''''''ヽ_         |
      |           |
      |         |
      i      ̄\ ./
      \_     |/
       _ノ \___)
      (    _/
       |_ノ''


              /, ' l  , ヘ!     |   ,'        ヽ、
                /.i  ハ `   \   ' ,' / ,'     `ヽ `ー
              { ト、 ∧. ' `      !  ,' /  ' ,       、
             ヾ{ .l  ゛、 __  </ / /_., - ― 、   ト、   、
              ` | /!   /} ,'`l,ィ '!/-/    `ヾヽ { \
                >´ ̄`,ー-,' i/  .l__,/ニ/     i:::::} ',  ヽ
             /  / ム。ヽ::::::::::::::::|ニi      /:::,'  ! ヽ __,
           __!,、/:::/, ':ヽ_}:::::::::::::::|ニ!,'    /::::/ / `ー '
        ,ィ≦:::::::::::::;;;;//:::::::::::::::::::::`ヾ{ニ , __ /::::./ ./
      /:::::/ ´ ̄ ∧ ',::::::::::::::::::::::::::::::::゛y´__ ○/ /
     /:::::://      i ' i::::::::::::::::::::::::::::::::/´: : : : :.`/ ´

          ____
        /      \
       ─   ─    \
      (●)  ( ●)      \     …お、あれは……
      | (_人__)        |
       \` ⌒´       /
        / ー‐       ヽ
       /            `

二十歳になったやる夫は、そこで運命の女性と出会った。

70 名前:NH ◆aYcZxkkPoM[] 投稿日:2014/07/23(水) 22:57:15 ID:Vexp6Em.0


                  ,  ´ ̄ ̄ ̄` 、
                 /         /:::::ヽ. /\
                /><       ` <::::/::::::::::::> 、
                   /.:´:::::/ >= ニ二_三>、 {:::/  ̄∨::∧
               {:::::::::/ ∠斗<广,.へ. .ヽ. .l:/. : : : :∨::∧
                 八:::::/ / /-ノ- / ィ ヒハ: .}.:./. : : : : : :i::::::ノ
                    >イ ,ヘィfち.′    li/ ,i: : : : : : : :レ
        {        /// ヘ. /  ,   ルイ:l: : : : : : : :l
        ヽ    ー=≠ イ/./ /、   r-  /厶l: : : : : : : :l
           ` ー=≦ ー=彡'′ /. .>‐-r. 彡:::::::!: : : : : : : !
.     ` ー==≦. . . . . ./|. . . . . ./!ハ__圦:::::::::::j\ _ /l
.       /.. . . . . . . ./.人. ./. . | Lノo ヽ}:::::/|       八
.       /⌒'ー==≠彡/ ノ厶斗<_ ヘ.,j∠:::l |、    /
.    /     /  /.  ´  /.::::/ .:::::/米 /:::l |ハ   /
.     {     / .  ´    /. ::::::/.::::::::ヽ イ::::: !:|:∧ /
.     ヽ ,   ´       /.::::::::::::′::::::::::::::::::::::::l l :::.∨
.      /        ,/.::::::::::::::∧ ::::::::::::::::::::::::::!:l::::::::!
      |    ヽ,_   ´ {:::::::::::::::/ ∨:::::::::::::::::::::::l l::::::∧
     l    |     ヽ::::::::::/ ´ ∨ ::::::::::::::::::::!:l ::::l i
     .    |      ノ::::::::/    ∨:::::::::::::::::::j !_l |
     }―仁フ ヽ二ト. ` </        ̄ ̄ ̄ /厶 '′|
  r  ´,レ ´_r 、○r‐升=/7―-   _     /7l     |
  l>  ィf´_ .二. _ ノ./ /         > 、|`'く |    ノ
  | <     , rくヽ ,つ./           ハ/ |  /
    ̄ ̄ ̄ヽfヽヽ.ヽ} し′           / / `l/
.       /ヽ). `^               / /   |
.       /  /  /           し′  ∧
エマ・カガノヴァ(アリサ・イリーニチナ・アミエーラ)


その女性こそ、後に彼の妻となる、二歳年上のエマ・カガノヴァであった。

71 名前:NH ◆aYcZxkkPoM[] 投稿日:2014/07/23(水) 22:58:21 ID:Vexp6Em.0


                 /                  \
             /              ___ 二ニ -ヽ
               {____    __   , ィ ´:::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
             ヾ::::} , ィ ´ ___  ̄ `> 、::::::::::::::::::::::::::::::}
              ゝ ´  ̄     ̄/´ `゙ .、 ` ヽ::::::::::::::::/
            / ______ ./、      `>  \::::::/
            ´ ̄ i  |≡ミ { ,ィ≡ミ、 i       ` ≧}/
              |  {. !リ', l ヒ::ソ》'   }      \
              /, ' l  , ヘ!     |   ,'        ヽ、
                /.i  ハ `   \   ' ,' / ,'     `ヽ `ー
              { ト、 ∧. ' `      !  ,' /  ' ,       、
             ヾ{ .l  ゛、 __  </ / /_., - ― 、   ト、   、
              ` | /!   /} ,'`l,ィ '!/-/    `ヾヽ { \
                >´ ̄`,ー-,' i/  .l__,/ニ/     i:::::} ',  ヽ
             /  / ム。ヽ::::::::::::::::|ニi      /:::,'  ! ヽ __,
           __!,、/:::/, ':ヽ_}:::::::::::::::|ニ!,'    /::::/ / `ー '
        ,ィ≦:::::::::::::;;;;//:::::::::::::::::::::`ヾ{ニ , __ /::::./ ./
      /:::::/ ´ ̄ ∧ ',::::::::::::::::::::::::::::::::゛y´__ ○/ /


彼女は、白ロシア(現:ベラルーシ)のユダヤ人居住地域ゴメリの出身だった。
同地のギムナジウム(高等学校)入学を許された、わずか2%枠のユダヤ人の一人だった。

73 名前:NH ◆aYcZxkkPoM[] 投稿日:2014/07/23(水) 22:59:14 ID:Vexp6Em.0


       / ̄ ̄ ̄ ̄\
      /;;::       ::;ヽ
      |;;:: ィ●ァ  ィ●ァ::;;|
      |;;::        ::;;|
      |;;::   c{ っ  ::;;|
       |;;::  __  ::;;;|
       ヽ;;::  ー  ::;;/
        \;;::  ::;;/
          |;;::  ::;;|
          |;;::  ::;;|
    / ̄ ̄ ̄      ̄ ̄ ̄\
    |;;::              ::;;|
    |;;::              ::;;|
メンデル・ハタイェヴェッチ(まが夫)


卒業後、エマはゴメリのボリシェヴィキ地方組織のメンデル・ハタイェヴェッチ書記のタイピスト兼秘書となったが
そのボスが、オデッサのボリシェヴィキ地方組織に異動となったことで、エマも同行した。
そのオデッサで、彼女はOGPUに徴用され、同市周辺に散らばるドイツ人コミュニティでの勤務を命じられた。


78 名前: 名無しのやる夫だお[] 投稿日:2014/07/23(水) 23:02:28 ID:5.wj.7JI0
>>71-73
ユダヤ系はドイツ風の氏名多いし、話す言葉のイディッシュもドイツ語が母体だっけ
外見もさほど違わない人いたのかな

74 名前:NH ◆aYcZxkkPoM[] 投稿日:2014/07/23(水) 22:59:51 ID:Vexp6Em.0


                /              .\
                  / __   ――――、   _\
              / /::::::\/       \/::::: \\
                 //::::::::::::/          \::::::::::::\.ヽ
            〈:::::::::::::::::厶:――┬――――‐、 ∨:::::::::::::::..〉
             ::::::::::::::/ | .|_l / l  l  ヽ. \ |\:::::::/
              \:/__| ̄|ヽォ=ュ、ヾ. ヽ,ィ=≠、',|⌒l/
               `/ |  ィ7心ヽ'! !  才心 |   |
               / ./|  |ヽ {:::::ノ \  {::::ノ, |  八|   ショレムアレイヘム(こんにちわ)
                 {  ヘ     , . \   / / 八
               | / 八 人    r‐ ,     ./ / |  \
.    ∩            l//  ∧  > 、 ` ´.  , イ /  .|  ト. \
   . .| |  ..f^!       ノ i 八\\〉,.r|、≧-≦.| / /  |  ̄
    | | , ヽ.| |    /:/|____イ ヘ `‐,ヽ〃 |ヽ.     \
    , ' ´―ヽ |    . r´::-、::::::::::::::::|  ヘ / 只| | ヽ―、  ヽ \
    ヽ  二 l ゝ   |::::::::::::::ヽ::::::::::::::|  ヘ | /|ヽヽl、 \:::::`ヽ、}ー--
    .∧ .ヽ ノ   |_:::::::::::ヽ:::::/|     ゝ二‐‐´_ヽ .ヘ、:::::::::`i

ブロンドの髪、青い目、そしてイディッシュ語(ユダヤ系ドイツ語の変種)の知識があったので
ドイツ系として通用したためである。彼女はハリコフには、やる夫よりも1年先に赴任しており
ウクライナOGPU本部内では、やる夫よりもはるかに力のあるメンバーだった。

75 名前:NH ◆aYcZxkkPoM[] 投稿日:2014/07/23(水) 23:00:54 ID:Vexp6Em.0

                       /         /:::::ヽ.
                      /><       ` <::::/
                         /.:´:::::/ >= ニ二_三>、 {
                     {:::::::::/ ∠斗<广,.へ. .ヽ. .l   あら、やる夫。
                       八:::::/ / /-ノ- / ィ ヒハ: .}.:./
                          >イ ,ヘィfち.′    li/ ,i:   今日は非番?
              {        /// ヘ. /  ,   ルイ
              ヽ    ー=≠ イ/./ /、   _`  /
                 ` ー=≦ ー=彡'′ . .>‐-r.イ:/ ̄│
           .` ー==≦. . . . . ./  __.入 ∨/  / ̄ ̄ ̄`ヽ
            ./.. . . . . . . ./.人/i ̄ ̄   Y´ ´     /   ∧
           ./⌒'ー==≠彡/ノ/  l /     |.o       /:   ∧
                          |   |′    /       | |    |


教育を受けた魅力的な若い女性で、深い教養があり、作家や詩人といても違和感のない落ち着きがあった。
そのため、彼女はウクライナ作家同盟と劇場の内部にいる情報提供者の監督を任されていた。

76 名前:NH ◆aYcZxkkPoM[] 投稿日:2014/07/23(水) 23:01:11 ID:Vexp6Em.0


          ____
        /      \
       / ─   ─   \    ど、どうも、エマ。
      /( ●)  ( ●)    \
      | //(__人__)//     |   今日は会合の打合せだお。
       \ ` ⌒´       /
        /  ー‐      ヽ
       /            `

やる夫と彼女は仕事中に出会い、やる夫は、彼女の知性と美貌に強く惹かれた。

77 名前:NH ◆aYcZxkkPoM[] 投稿日:2014/07/23(水) 23:01:45 ID:Vexp6Em.0


             /                         \
               /               ___ 二ニ -ヽ
              ,'r::::::   ____    ,ィ´:::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
              ヾ::::::} , ィ ´____    ̄ `>、::::::::::::::::::::::::::::::}
             乂 ´  ̄       ̄     /´`>::::::::::::::::::::/
          / __________ ./、 / /|  `≧} /
             丿∠┼-ヘ' ヘ´: ___, 〃/ / }    \
             ∨ i __ ヽ ヽ  ━━  / / .}      \       お互い休み返上で仕事はきついわね。
                 {i ヾ ━" ヽヽ      //}  ,'    `ヽ    ヽ、
                {i ヘヽ  , \     〃 i / ,'    `ヽ   `ー  まぁ、忙しいほうがこちらとしてもありがたいけどね。
                {i l 人ヽ ヽ       /  | ,' /  ' ,       、
              ∧   ヘ、 ⊂⊃   イ/ ∧_   、  ト、  ヽ __,
         _y⌒ヽ-一ッ ,   >      イ /'!/ .|、   { . \
          ´      <´ ヘ ',    > <  〃ノ / ヽヽ  ',    ヽ
       (        }ヽ \',    /   / - ´::::::::::::::::::| ヽ ! ヽ __, `ー '
        ヽ   _,,ノ    ヾ // |/::::::::::::::::::::::::::::::::! ニ/` ̄ ---__
         ゝ一''     r /:::/ム。ヽ:::::::::::::::::::::::::::/ニ/       `ヾヽ
           ,、r ´-‐ /::::::::::::/ /::::::::ヽ_}:::::::::::::::/ ニi          i:::::}
         /    /::::::::::// ∧:::::::::::::::::::::::::ヽ{ニ!,'       /::::/


やる夫と彼女には以外な共通点があった。
エマの父親は彼女が10歳のころに無くなっており、子供が8人の家庭で彼女一人が働いていた。
つまり、二人は互いに家族で唯一の稼ぎ手であり、若くして大人になることを強いられた。

79 名前:NH ◆aYcZxkkPoM[] 投稿日:2014/07/23(水) 23:02:38 ID:Vexp6Em.0

      ___
    /       \
   /          \      はぁ…。
 /   ノ  ヽ、_    \
 |   ( ●) (● ).     |    どうしたもんか……。
 \ l^l^ln__人__)     /
  /ヽ   L⌒ ´
      ゝ  ノ


そして当時、やる夫はハリコフの大学に通うか通うまいか悩んでいた。
これは、家族への仕送りという金銭面のこともあるが、何よりも時間が満足にとれないことが確定していたからだ。

80 名前:NH ◆aYcZxkkPoM[] 投稿日:2014/07/23(水) 23:03:05 ID:Vexp6Em.0



           _-─―─- 、._
         ,-"´     ゝ   \
        /              ヽ
         /       ::::/::::::::\::ヽ
       |       / ヽ `::::´ /`ヽ   日付が変わる前に帰ったのって何日前だったっけ?
        l       ( ○ノ::::::::::ヽ○.;l
       ` 、        (__人_)  .;/
         `ー,、_         /゚
         /  `''ー─‐─''"´\o

やる夫の一日は午前十時に始まり、午後六時まで働いた後、軽食を取ったあと午後七時半には
安全なアジトで情報提供者に会い、午後十一時に事務所に戻って上司に情報提供者の話を報告し
工作用の資料を作成・提出する毎日であった。とてもではないが、大学に行っている暇などなかった。

81 名前:NH ◆aYcZxkkPoM[] 投稿日:2014/07/23(水) 23:04:39 ID:Vexp6Em.0


          ,.ィ≦            `  、
          /.   _____               ミ 、
.        / //:::::::::::::::::::::::`)       ` ∨:::::::/ヽ
  .       | /::::::::::::::::::::::::::ィ´    ____ ヘ::::::::\-'、
       {/:::::::::::::::::::::./ ヽ_,.. ̄ _ 二ニニ二 , -.., < `ヽ
       ヽ,:::::::::::_r/ !、 _ハリ.ハ_ ..,' .∧ ル.ム 7:', ハリ´
        / /|  /.,' ヘ,. r=ァ=ュ、,' ,人/.ィ示ミ、 l : }
         ,′{:  .<、{、 `、弋_ノリ  / /.ヘ_乂ソ´′.} .|
         l//∧.  人 ヽ `  ̄  /     //i.; ,/!',
         /   | ∨ヘヽ、`       ,   ´ .' l.lハj八、    同志やる夫、大学に受講する件、どうするの?
       ノ i  八ヘ ∨\       _   .イ .l/ノ.ノ}',  ',
    / , '"!,ノ / \ ',.l \    ´ ‐  / // i! .i ',  ー-‐
  -'" ´ /./ ,/    ヾヘ_. ` : . . _ . イ  //  i! .i  ',
 ー===彡イ_,.イ     '  ヾミマ三三イ、!  / 》__,j .j!   ',
          >''"´/ニ/:::::::::::::::≧,=<:::` ヽ` ̄  ヽ,_| .}  i
      , - ´   /ニ/::::::::::::::::::::::ヘ○ヘ::::::::::ヽ     ヽ/ /


         ____
       /      \
     /   _ノ  ヽへ\
    /   ( ―) (―) ヽ
   .l  .u   ⌒(__人__)⌒ |   あ、あぁ…。やっぱり今の状態じゃ仕事のほうに時間とられて
    \     ` ⌒r'.二ヽ<
    /        i^Y゙ r─ ゝ、 講義なんかまったく受講できなさそうだし、やっぱり止めるお。
  /   ,     ヽ._H゙ f゙ニ、|
  {   {         \`7ー┘!

82 名前:NH ◆aYcZxkkPoM[] 投稿日:2014/07/23(水) 23:05:15 ID:Vexp6Em.0
           ´            `
        /                \
       , '  _...__ ,.''"二 ̄ ̄ ニ __、、 _ ヽ
      / ,...r:::::::::::ヽ´''"´       ‐、'::::::::::ヽ '、
     ,'r:::::::::::::::::::/           \::::::::::::ヽ
     〈:::::::::::::::::::::厶:- ――――― --∨:::::::::::::::.〉
      V::::::;;r'/´ -十ァー !    j-‐─ヾ::::::::::::ツ
      `/ ||   /―--  |   ||--―  |⌒l/
.      / |   || }:| |/ i!!∧  /77ト.x 八|
      / /|   !{≧ー==   / /イ//:,イ:/ /.八
      {     |ゝ     //' ≧ー==./ / /  \       ……やる夫、それはもったいないわ。
.     | /八 、  ',    /' ´,      ,/ / /   ト\
    l// ∧   ヘ、///      ///  / //{  |l | ̄    あなたはもっと上に行ける素質があるのよ?
.   /   | ヽ  ', ..ト.、   ‘’   . <//   ヽ | } \
   ′   |  ヘ  '/:ト-\_.....≦!  //  /  ヽ\      今のままで本当にいいの?
  ノ i  八_」 \ ',ト、{ {¨TT¨;} } ト:::://::::/:ト、.     }ー--
./ > ´ /:::::::::::: !::.| |\_/| |::|::/::/    \.   /      わ、私も手伝ってあげるから、大学行ってみない?


そんなやる夫に、エマはハリコフの大学で法律を勉強するよう励ました。
仕事のスケジュールの都合もあったが、やる夫はなんとか十回だけは講義に出席して、経済地理学の試験に合格した。
彼女の手助けなしでは、とてもうまくいかなかった。


87 名前: 名無しのやる夫だお[] 投稿日:2014/07/23(水) 23:09:22 ID:5.wj.7JI0
>>82
経済地理学の試験って、法律学の脇の教養科目か
奥さんに勉強教えてもらったのかな

83 名前:NH ◆aYcZxkkPoM[] 投稿日:2014/07/23(水) 23:06:54 ID:Vexp6Em.0



                     /                \
                    /                \
                  /   ,.-‐-、      ,.-‐-、   \
                 /                          \
               /     / '_`ヽ     / _`ヽ       \
               │      ヽ.   ,)     ヽ.    ,)       l
          ,:;'´`ヽ、 │    /// {     人   } ///       |    え、エマ!
    .,:;'~`''‐-、,ノ  _,.-‐'´`''-、.,      ` ‐-‐'  `ー‐'     U     l
  _,ノ....:::::;;;;;;::,-'`''´;;;;::::....:::::;;;;,.ゞ        `ー--‐''´          /     ど、どうかやる夫と結婚してくださいだお!
,.,:;'´......::::::::;;;;;/´;;;:::...,_,-彡'':;ミ..::::;;ヽ                   /
 `ヽ、,...::::;;;;;,l;;;:::..ノ"r彡二=ミヾ〉  〉               "´ \
   l....:::;;;;;i;;;::...l ,:l~''=-ヘ,.li,ノli  ,/ヘ、    ー ‐    /      ヽ
   .i、..:::;;;l;;;;::::..ヘ、 `''ー-、彡ノ  li..:::;;;li         /         ``,ヽ
    .l,..::::;;;i、,.  ヾミ,.-'"`''´ -‐'..:::;;;ゞヽ `      /       _/´  ̄
    ヘ、..:::;;;;`''ー-、,.__,.  ,イ....:::::;;;;/`ヽ  \│  /        /
      l、.......::::::::::;;;;;;;;;;`''´....:::;;,;:-'´、\、\ ヾ _/        /
      ヾ,.....:::::::;;;;;_,.,-='´ヾ,ノ  ヽ  `ヽ、ヽ__ヾヽ__  /⌒_____
       く,,._,-―'´/\、     〉     ´l ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\     `ヽ
        iヽ_  i   ` ` く l       ヽ         ヽ
         ヽ ヽ、i       /       l
         ヽ  i`ヽ 、    /        l              、


                 --――
                          ` .
         .   ´                 \
       /                       \
      /  __    .   -―――――-  、   _\
     ./ /::::::::::\/-‐            ―-\/::::: \\
    //::::::::::::::::/                  \::::::::::::\ヽ
    〈:::::::::::::::::::::厶:-――┬ ――;――‐、―― --∨:::::::::::::::.〉
      ::::::::::::::::_/   |__ /:|     | __\__     :|\:::::::/
      \:/__|  ̄ | /  ̄{    |      ',     |⌒l/
       `/ |   /   丨     |       }   |  |
        / /|    |ニニミx    | x≠ニニア|     八:|
        {:    l  {c:l: :}\  |   {c:l:ノ :} .../  /::.八        コクン
      | /八 、  ://///   l  ////// ../ . /: : : \
      l//  ∧ 八                / /: : : :  ト\
      /   |∧  ゝ     ( )     // /{: : :| :l.|
       ′   |∧  >          < / /  ヽ: :|: } \
     ノ i   八\Ⅹ \ |  ー一 |  / /   ヽ\   ヽ
    /:/|      \ 厂 ̄|  /  ̄|  /     } \ ノ
  / ´  |        //    | /    ト、_       :./  丿
        /:- ‐ ´| \  /   /  |~ ー- 、_


やる夫にとって、エマは理想的な女性であった。
1928年、やる夫は彼女と結婚したが、正式な登録は1951年まで行わなかった。
これが多くのOGPU職員たちの当時のやり方であり、彼らもまた長い間、結婚の登録はしなかった。

84 名前:NH ◆aYcZxkkPoM[] 投稿日:2014/07/23(水) 23:07:46 ID:Vexp6Em.0


                   ,.ィ≦       `  、
                 /            ミ 、
               /,ィ ´ ̄   ̄`)  ___  ヽ
               {'´      , ィ´  ̄ _ 二ニ二 , -'、
               乂    ,ィ. ´ー-‐´_∠  ,' .∧ < `ヽ.
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      ト、        ./ /.<、{ i/    ̄´./ ' !ソ/  } .|
      {. `、_    _/   /{人 ',     ´   i `//i .; ,/!',
       ヽ_   ̄  , '  /|., '.,lヽ ヘ     ,-ァ´ ,'´ .l/ノ.ノ }    同志ハタイェヴェッチ。夫共々お招きありがとうございます。
      , イ      ,'i  ./ .liヽ.__`ゝ> .     /  /  ' ´
   `ー'´ /       ヽ {  !∧ .| /|! ̄ > -イ_ -´ 、
    { /ヽ.    ∨    / ', l / |!  ,. ィ´
    !/   `ゝ´ ̄ ,   /  ∨  -‐‐=≠ニニ≡≡=-、
            .<´'' r'´            /    ハ
         ,<>'゙´    |О           /     }
         i {ヘ       /            ,'.:.      |
         | /     , '               /: :.      |


         ____
       /   u \
      /  /    \\
    /  し (○)  (○) \    お、お招きいただきまして光栄ですお……
     | ∪    (__人__)  J |
    \  u   `⌒´   /

85 名前:NH ◆aYcZxkkPoM[] 投稿日:2014/07/23(水) 23:08:13 ID:Vexp6Em.0


       / ̄ ̄ ̄ ̄\
      /;;::       ::;ヽ
      |;;:: ィ●ァ  ィ●ァ::;;|
      |;;::        ::;;|
      |;;::   c{ っ  ::;;|   いやいや、気にすることはないよ、同志エマ、同志やる夫。
       |;;::  __  ::;;;|
       ヽ;;::  ー  ::;;/   あ、コシオール第一書記、彼女が私の秘書のエマです。
        \;;::  ::;;/
          |;;::  ::;;|
          |;;::  ::;;|
    / ̄ ̄ ̄      ̄ ̄ ̄\
    |;;::              ::;;|
    |;;::              ::;;|


                     __
             ,.-‐'' "゛~´ ̄    `"'丶、
            , '´               ヾ!
             /       ,   __ ,.          ゙ヽ
          冫 l/l//''"´    `"''ヾ、,, /    ヽ
            イ 彳 /              ヽ,     i
           ヾ/               ゙':、    |
            `i ‐''"ミ;;、          ヾ:、    i       君がエマ君か、話は彼からよく聞いているよ。
             r'| /i':!`ヾ、   ゙''≡==、 ヾ    l
           | rl 、.゙'_,      ''i;j゙ヽ_   },- 、  !        私はスタニスラフ・コシオールだ、よろしく。
            ヾ'|    ,;: "   `ー‐'   !゙,ri .| ,.゙
           `|    丶       "'''   i! }'.//
              i               ,、_,,〃
          /"´.',     ` ー--      / i''、
           /   l´iヽ              / ト \
      ,., '"´l  、| ' :,`ヽ、   __ ,. -‐''゙  / |  `i,
    /    |    `ヽ、゛    ̄ ''ー―‐ ''"´  .|   ヽ\_
  ,,/    r''" ヽ      \            { !    ヽ  `ヽ、_
''´ー 、,_,,r''´   ` i     \、.,,_       ,.イ     `、    "i 、
     ヽ、     l        \ `゙      '´ /       ヽ    | ゙、
       ヽ,    |         ヽ、         i.  ┌‐―¬ ゝ、/
   スタニスラフ・コシオール(ハヤト・コバヤシ)


やる夫は、ウクライナにおける妻の地位のおかげで、ウクライナ共産党幹部とのパイプができた。
妻の上司であるハタイェヴェッチのパーティーにも頻繁に招かれた。
やる夫はそこで、ウクライナ共産党書記スタニスラフ・コシオールにも二度会うことができた。

86 名前:NH ◆aYcZxkkPoM[] 投稿日:2014/07/23(水) 23:09:12 ID:Vexp6Em.0


         _,.. -‐'"~ ̄ "'ヽ、
       ,. "´            ヽ
      /              ヽ
     /           〃     ヽ
    /        ,. -‐ ''"´ ヽ.、 r'.ヽ、
.   /      , ィ'"´         `ヽヾ>.l_        _
   |     , ' !|        _,,.  ヽトハニヾ--‐一''"´
   !     ハ           //_   `' j;;;,ヽ\
   丶   |'l          /〃ヽシ, ,,  ヾ;;;、 ヽ\       今ソビエト連邦は経済的危機に瀕している。
     ヽ !          ''‐^` ‐'´ '"´   ! .|   ヽ\
     ヽ'、   _,,;='ニ_、‐、          l |     ヽ\    農業集団化で、地元民は我々に敵意を隠そうともしなくなってきた。
      / ハ,, '´ '´ '┘ 丶" ,       .l |      ヽ\
     /  ヽ、ぃ、 ,,`´   ` " , ''">  / l        ゝ > スターリン同志の言うように、ありとあらゆる手段をもって
     /  !  `'' ゝ、      ' - ''´  /;; |      ,,..=-'"´
     |    !   | | ヽ、_      _, r';; /   //´     この問題を解決し開ければならない。
.      l    !  //     ` ̄ヾ`"  ´  !   /./  !=
    f´ヽ   ヽ//        ヽ"'‐-- '.|  //   !i^
   /      L' =====、、,,_ \' ,_ rト-‐ 、_  / >"
  /         ヽ、        ヾヽ,r'' ヾ-、 `ヽ、 ̄
 /                     , l. },, `ヽ>   ヽ


ウクライナ政治局員であり、ウクライナ共産党書記であるスタニスラフ・コシオールは熱心なスターリン信奉者であり
ウクライナ・ボリシェヴィキの大物の一人であった。
実際、彼は政治局員候補にも選ばれており、スターリン派閥の中でも有力なメンバーであった。
彼のことはやる夫は強く印象に残った。


91 名前: 名無しのやる夫だお[] 投稿日:2014/07/23(水) 23:12:42 ID:5.wj.7JI0
>>83
内縁ってことか
そういえば、ドイツ共産党あたりは、結婚をブルジョワ的と断じていたような

>>86
粛清された人じゃないでしょうね
くわばくわばら

88 名前:NH ◆aYcZxkkPoM[] 投稿日:2014/07/23(水) 23:10:06 ID:Vexp6Em.0


       / ̄ ̄ ̄ ̄\
      /        ::;ヽ
      |  ィ●ァ  ィ●ァ::;;|
      |         ::;;|   問題なのはウクライナに蔓延る民族主義だ。
      |    c{ っ  ::;;|
       |   __  ::;;;|   ウクライナだけではない、我々共産党はこのような古い考えを一掃すべきなのだ。
       ヽ   ー  ::;;/
        \   ::;;/
          |   ::;;|
          |   ::;;|
    / ̄ ̄ ̄      ̄ ̄ ̄\
    |               ::;;|
    |               ::;;|



             _ ,,, ... ------- 、,,,
           ミ '"´             ` 、
          ミ     ,,... --、;;         ヽ
         i. ,; ソ|/´     ヽ,         丶
         l/    _ _     ',          !
.           /  -;'彡''"`ヽ    !         !    まったくだ、そういった古い社会の考えや義務にとらえられている限り
         ミ、, ` ,tj` ;      .!/´、ヽ     !
.           !ノ'    "       !/フ,i .l    /     ウクライナ農民たちは、いつまでも我々に協力しないだろう。
          〔           ´μ /    /
          i` "          r-'ヽ   /      そういった古い考えから解放された世代を育てていかねばな。
          l - --        i ;   !,, ッ
           !          ,/  ;  ,, ゝヽ-、
           λ         ,, r'´  , '´    ヾ !
           '丶 --‐ ' "   ,, ''´      /  ヽ 、,
             .i´ヽ__ , ‐ ' ´        /    i   ` ' -
         ,, '´ l           , '        |
       , ' ´    _.l _ _  _,  -"  /        Γ' =-,, /
    , ; .´     /´        , ´           |   /´
    `ヽ、    /     ,,.. - ' ´           /  /
      、'ヽ   l"     /  _,,... --‐ ' ´ ̄ " 'ヽ  /  /´
        \ !  ,.. r"/   _,,... -‐ 、 _    ∨  /


彼とハタイェヴェッチは、ウクライナの将来について見識ある展望をしめし、古い社会への義務から解放された
共産主義の大義に完全に検診できる世代を育てることが必要だといった。
ウクライナ民族主義の大義は、ソ連崩壊まで実現しない運命であったが、少なくとも同情と理解に値するもの
だということはわかった。

89 名前:NH ◆aYcZxkkPoM[] 投稿日:2014/07/23(水) 23:11:29 ID:Vexp6Em.0


                     __
             ,.-‐'' "゛~´ ̄    `"'丶、
            , '´               ヾ!
             /       ,   __ ,.          ゙ヽ
          冫 l/l//''"´    `"''ヾ、,, /    ヽ
            イ 彳 /              ヽ,     i
           ヾ/               ゙':、    |
            `i ‐''"ミ;;、          ヾ:、    i
             r'| /i':!`ヾ、   ゙''≡==、 ヾ    l   だからこそ、同志エマ、それに同志やる夫。
           | rl 、.゙'_,      ''i;j゙ヽ_   },- 、  !
            ヾ'|    ,;: "   `ー‐'   !゙,ri .| ,.゙   君たち二人のような、志を同じくする若き同志が
           `|    丶       "'''   i! }'.//
              i               ,、_,,〃     育っていくのはとても頼もしくもあり、うれしくもある。
          /"´.',     ` ー--      / i''、
           /   l´iヽ              / ト \     これからも我々と一緒に、戦っていこう。
      ,., '"´l  、| ' :,`ヽ、   __ ,. -‐''゙  / |  `i,
    /    |    `ヽ、゛    ̄ ''ー―‐ ''"´  .|   ヽ\_
  ,,/    r''" ヽ      \            { !    ヽ  `ヽ、_
''´ー 、,_,,r''´   ` i     \、.,,_       ,.イ     `、    "i 、
     ヽ、     l        \ `゙      '´ /       ヽ    | ゙、
       ヽ,    |         ヽ、         i.  ┌‐―¬ ゝ、/

90 名前:NH ◆aYcZxkkPoM[] 投稿日:2014/07/23(水) 23:12:00 ID:Vexp6Em.0


                    ´              ` 、
                   / .__              _\
                 / /::::::::::\/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\/::::::::\\
               //::::::::::::::::/            \::::::::::::\ヽ
              〈:::::::::::::::::::::厶  ――┬――-  ∨::::::::::::::::::〉
               ::::::;;r '/´ -十ァーーーーj-‐─‐t‐-ヾ;;::::::::::::ツ
                ヾ、)-! |ト /,≠云≧'| | ∧≦=f.、 ゞ::::;r
                    / {:  /《 {::::::らミヽ | 彳:::::う 〃八|
                      | /八 ,'ヽ 弋シ ヽ |  弋シ  / l / 八       こ、光栄であります、同志!
                / . |  ヽ\ .   j\       / l//  \
                 ′ |ヽ  ヽヽ   r -,    ./ //  ',  、ヽ
               , " i 八ヘ  ', > 、 .` ´   .∠ ≦彡  i ,  ',`ー-‐
             / , '"!    \ ',/,|.> ._ .<.|、、       i! .i  ',
                -'" ´   >''"´/:::::::| n .> <. n |:::i\`ーー- 、, j .j!   ',
               , - ´   /::::::::::::{ { ¨TT¨ ;} }::::::::::ヽ   ` ー 、  'ヽ、
             /´    /::::::::::::::j { ><::::j/米/:::::ヽ     `ヽ,
                /      /.::::::::::::::::::::::/ ∧ \ヽイ:::::::::::::ゝ       ヘ
             /       {.:::::::::::::::::::::./ /. | ヽ ∧::::::::::::::::::::::}      ',


     ____
   /      \
  / ヽ、   _ノ \     光栄です!
/   (●)  (●)   \
|  U   (__人__)     .|   微力ではありますが、力の限り頑張っていきますお!
\    |i||||||i|     /
 / __` ー'
 (___)


やる夫はコシオールとハタイェヴェッチの二人が、妻と自分を同志と見なしてくれていたことにとても感動した。
当時二人はコムソモール(共産主義青年同盟)のメンバーでしかなかったからだ。
党員候補になれたのも、1928年になってからである。


95 名前: 名無しのやる夫だお[] 投稿日:2014/07/23(水) 23:15:09 ID:5.wj.7JI0
>>90
普通の出世のスピードならこんなものなんでしょ

92 名前:NH ◆aYcZxkkPoM[] 投稿日:2014/07/23(水) 23:13:12 ID:Vexp6Em.0

                         .′.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽrー-ヽ
                        :.:.:.:.:.:.:.:∧.:.:ト,:.:.:.:.:.:..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\
                          {:.:.:.:.:.:.:.{≧x:kヘ.:.:.:!.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:_;_;ヽ
                        ':.:.:,ィ.:.:.込尤!i}∧.:ト,:.:.:.:.厶:.:.:.:.:.:.ヽ `
                           ∨^Ⅵトー― '  ハ!ヘ.:.:/i!i∧:.:.:.卜}
                        ヽ,ム`    ' '  ∨ ムノヽ:.:.!      モスクワに栄転ktkr!
                         }.:∧、  r===ぇ  /.:.:|  ∨
                           j/小.:ヽ、{こ二'」 ,/.:ij.:i         私の時代がついにきた!
                           |.:.:.j:} ` - ' {、.:.仆{
                            j/"|     | ヽ{
                           /⌒'┤     ├'⌒ヽ                     (^ヽ {^ヽ
     ,ィヘ /^), -―,                /  {f¨ ̄「 ̄¨^/    '.                  rヘ   '. '. '. '. Y^}
.    / /{ .イ丨 r'"             /   ;ーr宀ー‐/      '.                 '. '.  / ,// 厶/ {
  f^} {  { ヘ '._」 {          -一¬ヘ    '.     . ′     / '¬=ー-            '. ー'  ¨  ´  _」
  } L≧ ∨     `ー-、    /´     .′'.   '.  /      . ′ '.      `ヽ       〉      /´}
  ヽ.___           {    .′    /   '.    '. , ′    . ′   '.        '.     /      厶 '
      `¨¨ ¬-,   }   ,      ′   '.    /    /      '.       '.    {     /
         r==ム,___j__  !      /      '.  ′    /      '.          '.   ム,___j___
         | ○      }丨     '         './      .′      '.        '.  {      ○ |
         └ァー、 __.ィ^ヽ!    j        /      /           i          '. ,j     _rー┘
                  ヴァレリアン・アポロノヴィチ・ヴァリツキー(糸色 望)


1933年、ウクライナOGPUのヴァレリアン・ヴァリツキー部長が、全連邦OGPU副部長に選任された。
彼は新ポストのために、ウクライナOGPUから部下を数人引き連れて、モスクワへと向かった。

93 名前:NH ◆aYcZxkkPoM[] 投稿日:2014/07/23(水) 23:13:49 ID:Vexp6Em.0

  ―――ソビエト連邦 首都モスクワ

             ,__
             l_<
             _|_
_           ,ェ._.ュ、
,,,,]||      ,,.-'"゛    ~''ヽ、
ニニニ,,!-z,,,,,,メ--────--丶、          /_|ヽ                 ★
-、,,,,_ .~"'''ニ==ェ,,--'''''''-------ヽ.._        |iiii|゙|.                    |
   `~"'―-,,,,,,|ニニニニニエエエェ,l,,,,|,,,,[ ]、       |;;;;;;|;;|.                 ,!!、
  人   人 `゚゙'''―v,,,,「  .|~゙---->...ュ,ュ__.、 .,i;ロ;ロ|;;|                 iiiii
  彡ミ  彡ミ  人   人゙'''ー-...,,,,_|  `゙''''「゙゙'''''..|∩-|iil.,,,                |||||
彡彡ミミ 彡ミミ  彡ミ  彡ミ  人 `゙"人-i、,,_,,,l;;;;;;;;;;;/;;;/z,,,__.             .|  :|     i
彡彡ミミ彡ミミ ;;彡ミミ.;彡ミミ ;彡ミ  彡ミ  人゙'''┐'| .|''i--zz;;;;;,,,,,.         |AA.|    ∧
彡彡ミミミ彡ミミ 彡ミミ 彡ミミ .彡ミミ 彡ミミ彡ミミ:::| .| .l'''―v,,,,,"'''i   _____ .A l゙| | |.|.A. .|ii|
彡彡ミミミ彡ミミミ;;;;ミミミ彡ミミミ彡ミミミ彡ミミ彡ミミ:::| .! ,|    `~"'ヘ-i、|ロロロロi''i_|ii| |ll,,,,,,,||ii|_./ .ヽ
彡彡ミミミ;;;;ミミミ ミミミ ミミミ;;ミミミ;;ミミミ;ミミミ::::| |  | 人人人  r‐┴── ┴┐゙゙゙゙゙゙゙゙゙ll-----トL,
ニニニニニニニニニニニ===============   |..彡ミ .r‐―┴――─┴-┴─--iL,、:::::::|゙゙゙|----- 
  ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ======ェュyy,|jlll」―――---------u,,|_, !.| .!-ト |  
ゝ-'|ゝ-'|ゝ-'|ゝ-'|ゝ-'|ゝ-'|ゝ-'|ゝ-'|ゝ-'|ゝ-'iゝ-'iゝ-'iゝ-'iゝ-'iゝ-'iゝ-'iゝ-'i ト-   _ ..|.「[l|____,,,..|...............


      ___
    /ノ  ヽ、_ \
   /(●) (●.) \     ここがモスクワかお…。
 /  (__人_,)    \
 |  l^l^ln ⌒ ´   U   |   うまくやっていけるか不安だお…。
 \ヽ   L         ,/
    ゝ  ノ
  /   /


そして、ヴァリツキーが引き抜いた部下の中に、やる夫の姿があった。
26歳いう若年ながら、彼の仕事ぶりが評価された結果であった。

94 名前:NH ◆aYcZxkkPoM[] 投稿日:2014/07/23(水) 23:14:42 ID:Vexp6Em.0


       / ̄ ̄ ̄\
      / \   ノ \
      ´ ( ●)  (● )   、
     i    (__人__)    i
    i ̄(   `― ´   ) ̄i
     > / ー‐ァ、 ,r― <   /
    ' ./ ―‐ ´\ ` ― ´ヽ ヽ
  /    、 :: O/..:::::::| ::::
  i   i:: \/::::::::::::: | :::: i   i
  |   | :::: |::::::::::::::::::::| :::: |   |
  |   | :::: |::::::::::::::::::::| :::: |   |
  |   | :::: |::::::::::::::::::::| :::: |   |


モスクワに着任後、やる夫は上級監督官に任命された。
そして、NKVD第一局対外情報において、昇進や欠員補充業務の監督にあたった。


96 名前:NH ◆aYcZxkkPoM[] 投稿日:2014/07/23(水) 23:15:34 ID:Vexp6Em.0


        ,,.-'''"  ̄ ̄ `゙''- .,,
       /    ___    \
       / ,へ--‐'"     ヽ、   ヽ
      / /           ヽ,   ゙i,
      | ,'             i    |
      レ' __   | ,.- ___,,.     |   |
     | -,,=、、_i |-''",.-、,‐,=、` ,ノ   |
      ゙i 、゙'' ノi i ヽ ゙ヽ'''"′   |   i
      | ゙" ! | !  !   ̄   /l',.、 ,'
      iヽ、  !       /   ) | !
      ゙i | `ー=‐'"   /   |レ' ノ
      | !. i ,.--- 、_|  !   |-'"i
      i,  i゙'─'"´     /   !
       ゙、 `-‐''´      /   |
         ゙、 i          /   |、
         ゙ 、__,,.ノ  /  _,,.-'"゙i
          「iヽ、__  r‐'''"  _,.-, |
         |\ーi‐'''"__| r'''"  i |
アルトゥール・フリスティアノヴィチ・アルトゥーゾフ(エルラン)



           _ __
        ,r.:"´;:;;;;;;;;;;:;:.:.``ヽ
       ノ彡;;;;;:,;;;;;;;;;:;:;:;:;:.:.::ゞ\
      /.::/⌒ヾ.;;;;;;;;;;;;;:;:;:::.:.:.ミミミヽ
       l::::j    \`ミミミヽ:,、;;;;ミミミ',
       |/l       `゙""¨´ `l;ヽ\|
      リ,,rヘ、_    _,,,__  トヽ\!
        ハ'^`モッ'ト :"ニtz‐ッ ``V^ヽ;l
        u|    ´l ;:. ` ̄ ` , ;ヘ'/
       ll    ,′;:::.     / し'′
         1   `"´     ′1
         ',   -‐─-;   ' /.:.L
        ハ、    ̄´  .//ノ::ハ
         __「ヽ\   _,.ィ‐'´ .:::/ トーrr
  ‐rr一'77フ′ ``≧≪"   :::// l: //:;:
  l l   i゙1 \   ノl〈   .:.::// ノ/ ':;:;;;
  .:| |  .! |    `"´ _」 ヽ  "´´  .:.::;:;;;;;;
アブラム・アロノヴィチ・スルツキー(ウルリッヒ・ケスラー提督)


やる夫がOGPU対外情報部(当時は外国課)のトップであるアルトゥール・アルトゥーゾフ部長と
彼の代理であるアブラム・スルツキーと定期的に会い始めたのは、この上級監督官の時代からであった。
アルトゥーゾフ部長は政治扇動のプロで、偽装された反ソ組織により白軍移民を誘引・撃滅したトレスト作戦の指導者の1人で
ソヴィエト諜報部の草分けとみなされた人物であった。またその片腕のスルツキーも1930年に対外情報部に異動してから
アルトゥーゾフの片腕として辣腕をふるった人物だった。

97 名前:NH ◆aYcZxkkPoM[] 投稿日:2014/07/23(水) 23:17:16 ID:Vexp6Em.0


        ,,.-'''"  ̄ ̄ `゙''- .,,
       /    ___    \
       / ,へ--‐'"     ヽ、   ヽ
      / /           ヽ,   ゙i,
      | ,'             i    |
      レ' __   | ,.- ___,,.     |   |
     | -,,=、、_i |-''",.-、,‐,=、` ,ノ   |
      ゙i 、゙'' ノi i ヽ ゙ヽ'''"′   |   i   やる夫君、実はウクライナで活動中の工作管理官が、心臓発作で倒れてな。
      | ゙" ! | !  !   ̄   /l',.、 ,'
      iヽ、  !       /   ) | !    とてもではないが現場復帰は無理だと診断されたそうだ。
      ゙i | `ー=‐'"   /   |レ' ノ
      | !. i ,.--- 、_|  !   |-'"i     君は下級工作管理官として、ウクライナで活動したことがあるそうだな。
      i,  i゙'─'"´     /   !
       ゙、 `-‐''´      /   |     彼の代わりに君を派遣しようと思っている。引き受けるかね?
         ゙、 i          /   |、
         ゙ 、__,,.ノ  /  _,,.-'"゙i
          「iヽ、__  r‐'''"  _,.-, |
         |\ーi‐'''"__| r'''"  i |


         ___
       /      \
      /  ─   ─\
    /    (●) (●) \         りょ、了解しました、アルトゥーゾフ部長。
    .|      (__人__)   |    __
     \     ` ⌒/ ̄ ̄⌒/⌒   /   資料はこれですね…。
    (⌒      /     /     /
    i\  \ ,(つ     /   ⊂)
    |  \   y(つ__./,__⊆)
    |   ヽ_ノ    |



1933年。
やる夫はアルトゥーゾフから、西側に亡命したウクライナ人の監視や活動を監督する工作管理官に任命した。
ウクライナ出身で、かつ下級工作管理官としての活動経験があることが決め手であった。

98 名前:NH ◆aYcZxkkPoM[] 投稿日:2014/07/23(水) 23:18:01 ID:Vexp6Em.0

  ―――モスクワ キエフ駅

          ェェ、
           ll         .........::::........
           ll   .............::::::::::::::::::::____________::::::::::::::::::........
,,,,_,,,_,,,..;iiii!ii!i!ii!iii!i!...ll...:::::::::::::::::::::::::::::::::::∠∠∠∠/\:::::::::::/
::::::::/i:lTTTTl lニ二l三三三三三三l∠∠∠∠/__ \ 「 ̄
::::::,':,'i ̄ ̄ ̄\i  i、 !ミミミミミミミl|三| l [ [  |::::::::::::::::|  | 「
:::;:::;::|:      \| |゙.lミミ|-iミミミl|三|~""''' ‐- ...,,__---'''''''''''
::;:::;::|.:         ::ヽ_i 、ミ|: |ミミミl|三|、         ~""''' ‐- ...,,_
:;:::;::| :      : : ::::::::::ゞ-|!|: |ミミミl|三|____、:::::::...
;:::;::| .:     ::::::::::::::::::::::\ミミミl|三|"'- 、:::::::::::::::...
:::;::| :       : :::::::::::::::::::::\l|三|xxxl "'- 、:::::::::::::::...
::;::| .:                 .:.:.\lxxxlxx"'- 、:::::::::::::::...
:;::|  :                   .:.:.\:lxxxx:lxxx"'- 、:::::::::::::::...


そしてこの年、やる夫の元に朗報が飛び込んできた。

99 名前:NH ◆aYcZxkkPoM[] 投稿日:2014/07/23(水) 23:18:38 ID:Vexp6Em.0

                   n
                   l^l.| | /)
                   | U レ'//)
      ___      ノ    /
    / ⌒  ⌒\  rニ     |
   / (⌒)  (⌒)\  ヽ   /
 /   ///(__人__)///\ / `   /   おーい、エマ!ここだお!
 |       `Y⌒y'´    |   /
 \.       ゙ー ′  ,/  /
  /⌒ヽ   ー‐   ィ  /
  / rー'ゝ        /
 /,ノヾ ,>         イ
 | ヽ〆          |


             /                         \
               /               ___ 二ニ -ヽ
              ,'r::::::   ____    ,ィ´:::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
              ヾ::::::} , ィ ´____    ̄ `>、::::::::::::::::::::::::::::::}
             乂 ´  ̄       ̄     /´`>::::::::::::::::::::/     やる夫!
          / __________ ./、 / /|  `≧} /
             丿 ∠´_ミヘ ヘ´  込vツ / / .}    \       会いたかった!
                 ∨ ヽ込ツ, ヽヽ       //  ,'      ヽ、
                {i ヘヽ  , \     〃 i / ,'    `ヽ `ー
                {i l 人ヽ ヽ  _   /  | ,' /  ' ,      、
              ∧   ヘ、  ヽ ノ    イ/ ∧_   、  ト、  ヽ __,
         ` ー= ヽ ',   >      イ /'!/ .|、   { . \  `ー '
                    ヘ ',    > <  〃ノ / ヽヽ  ',   ヽ
                \',    /   / - ´::::::::::::::::::| ヽ  ! ヽ __,
                 ヾ // |/::::::::::::::::::::::::::::::::! ニ/` ̄ ---`ー '
                、r /:::/ム。ヽ:::::::::::::::::::::::::::/ニ/       `ヾヽ
           ,、r ´.  /::::::::::::/ /::::::::ヽ_}:::::::::::::::/{ニi          i:::::}
         /    /::::::::::// ∧:::::::::::::::::::::::::ヽ{ニ!,'       /::::/


やる夫の妻エマが、モスクワに転勤が決まったのである。
彼女は政治部において、作家同盟や知識階級における情報提供者ネットワークを取り扱うことになった。

100 名前:NH ◆aYcZxkkPoM[] 投稿日:2014/07/23(水) 23:20:00 ID:Vexp6Em.0


               /\         /|     /゙i
       \ \、_ハノ  ヽ、人__人__|/ |人__ノ   (,ハ_、//
         \)'                            '(
         /    ._ _                        \
.        /__7 , /''7|_|_| /''7 ./''7.  /''7 ./''7.  /''7 ./''7.  /''7 ./''7
       /__7 ./ /   /__/ / /  /__/ / /   /__/ / /.  /__/ / /
        ___ノ / .  ___ノ /.  ___ノ /  ___ノ /  ___ノ /
      /____,./   /____,./  /____,./   /____,./  /____,./
         ,)              ,__             (,
         /-、    _ ,, -―::´:: ̄::: :: :: :.. ̄`ー- -、,-、,_  、-\
            /ヘノ::::::::::::::::::_,-―┬――t―-、_;:::: :: ..:::ヽヘ
             || l:::::::::::::::「;;l|:::::::::::ヽ、_,ノ::::::::::l,フ::: ::: ..:::| ||
               ヽ、__;ノ;;;;|::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|ヘ::::::::::::;ノ
                   ヽ;;;;;;|::::::::::⑤::④::③::::::::|;;|`ー一' /
                   );|::::::⑥γ ⌒ヽ;:②:::l;;l!
                ≪ .l ;;|::::⑦:::i     !::①::|;;| >>
                . || | ;;i:::::⑧::ゝ ___,ノ:::::::::::|;;l ||
                  | ;;;!_;::::::::⑨::::◎:::::::::;_!;;i
                ||  iヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;イ ||
                   l......:::::::::::::::::::::::::::::::::::.....l
                  `ー==――――==一' /
                   ― ―  ――


やる夫が工作管理官の職に就いてから、一年がたった1934年のある日のこと。
一本の連絡が、やる夫のその後の運命を決めることとなった。
やる夫・スドプラトフ、このとき27歳であった。


第一話 発端 完



101 名前:NH ◆aYcZxkkPoM[] 投稿日:2014/07/23(水) 23:21:07 ID:Vexp6Em.0
投下完了しました。

103 名前: 名無しのやる夫だお[sage] 投稿日:2014/07/23(水) 23:24:33 ID:5.wj.7JI0


一本の電話がきっかけって、赤い皇帝スレのベリヤを彷彿させるな
この主人公はあそこまでゲスには見えないが

109 名前: 名無しのやる夫だお[] 投稿日:2014/07/26(土) 08:19:01 ID:WQQl2/QA0
具体的にどんな仕事したかまでは語っていないのか

110 名前: 名無しのやる夫だお[] 投稿日:2014/07/27(日) 19:40:33 ID:8YLcdlPM0
聡明だったり活動的な奥さん多いな
それとユダヤ系が目立つ

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