やる夫が天下布武を目指すようです 第9話

734 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 20:57:53 ID:61QLcgIg


第九話 「将軍擁立」


~岐阜城~

      _____     ━┓
    / ―   \    ┏┛
  /ノ  ( ●)   \  ・
. | ( ●)   ⌒)   |    楽市楽座?
. |   (__ノ ̄    /
. |             /     あの今川義元がやってたヤツかお?
  \_    ⊂ヽ∩\
    /´     (,_ \.\   アレを岐阜の町(旧井ノ口)でも、斉藤がやってたのかお?
.    |  /     \_ノ 
 織田信長(通称:やる夫)

735 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 20:58:44 ID:61QLcgIg


    _________
   /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
  _/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
  「::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
  |::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|   はっ、そのようで。
  |::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| 
  | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ゝ:::::::::|\  でっ、町の復興に辺りその辺りの制度は
  `==、l  ====''"´  ゝ::::::|  \
  l`‐゛|  ``ー゛'   .リ⌒l   \  どの様にするのか問い合わせがございまして……
  |  〈......ン     ノ リζ|.     
  || ||| ||| ||| ||| ||| ||| ||||、ノ|        
  || ||| ||| ||| ||| ||| ||| ||||  |      
   | || || ||| ||| || ||| |||   人
   | || || || || || || || / 人
   | | | || | | |  | '  /  \
 村井貞勝(やる夫の側近)


     ____
   /      \
  /  ─    ─\  ……ふむ。
/    (●)  (●) \
|       (__人__)    |  貞勝はどうしたら良いと思うお?
./     ∩ノ ⊃  /
(  \ / _ノ |  |
.\ “  /__|  |
  \ /___ /

736 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 20:59:36 ID:61QLcgIg
    _________
   /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| 
  _/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| 今までがそうだったのなら、それでよろしいかと。
  「::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| 
  |::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|  古参の商人たちの権益が守られにくいのと
  |::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| 
  | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ゝ:::::::::|\  、中間業者と抜け荷が増えてしまうという欠点はございますが
  `==、l  ====''"´  ゝ::::::|  \
  l`‐゛|  ``ー゛'   .リ⌒l   \  人や物の出入りが増え、町が賑わうというメリットもございますし、
  |  〈......ン     ノ リζ|.     
  || ||| ||| ||| ||| ||| ||| ||||、ノ|         何より、商人からの上納金という我等の財政源にも繋がりまする。
  || ||| ||| ||| ||| ||| ||| ||||  |      
   | || || ||| ||| || ||| |||   人     那古野のような保守的な土地では支障をきたすでしょうが、
   | || || || || || || || / 人
   | | | || | | |  | '  /  \  従来からの制度であったというなら問題ありますまい。

737 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 21:00:23 ID:61QLcgIg


               ∩_
              〈〈〈 ヽ  おし!んじゃ、貞勝の言う通りにするお。
      ____   〈⊃  }
     /⌒  ⌒\   |   |   ついでに、これから占領した土地でも
   /( ●)  (●)\  !   !
  / :::::⌒(__人__)⌒:::::\|   l    同じような状況なら認めるお。
  |     |r┬-|       |  /
  \     ` ー'´     //
  / __        /
  (___)      /

こうして、やる夫の支配地域では楽市楽座が保障され、
支配下の諸将にも可能な限り推奨されていったのである。


738 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 21:00:56 ID:61QLcgIg

1568年2月、前年に美濃を制したやる夫は、
足利義昭を奉じての上洛の前に、更なる地盤固めの為の北伊勢の攻略に出陣。

_______________________________________
             ::         ::  ::    ::                           ::
            ::           ::  ::   ::           「尾張」            ::
           ::               ::  ::                           ::
          ::                  :::: ノヽ          ノ´ ̄ノ´         ::
         ::                    |ヽ^ヽ〔〕 ~‐,       ノ´   ノ         :: 
        ::                     | | |    ~‐,、,,_,ノ´    /         ::
       ::                     ノ´ ー             |          ::
      ::                      ノ   〇            ノ         ::
     ::                      ノ                 |        ::
    ::                       |                /       ::
   ::                  ●高岡  ノ              /        ::
  ::          「伊勢」    ●神戸    ̄ノ´    伊       |         ::
 ::                           ノ              |        ::
::                           |       勢       |        ::
                           ノ                ~‐,     ::
                          ノ         湾       |     ::
                        ノ´                 ノ      ::
                 安濃津●ノ´                 (´,       ::
                       ノ                   ヽ      ::
                       |                    ~\
                       ノ               
                        ̄|               
                        ノ              
                       ノ            
                       ~‐,             
                          ~‐,         
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

まず、目標としたのは神戸氏の家老の山路弾正忠が守る高岡城であった。
しかし、主城である神戸の神戸具盛も固く城を守り、抗戦の構えを見せたためやる夫は力攻めを断念し
からめ手に切り替えたのである。


739 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 21:01:35 ID:61QLcgIg


       ____
     /⌒  ⌒\
   /( ―)  (―)\ 今回はやる夫に考えが有るお。
  /::::::⌒(__人__)⌒::::: \
  |       |++++| 」_ キラッ |
  \     `ー''´ l   /


            |l ト、 _.、|  :|: |    /}
            |l | >、 |  :| |  /> ′
            |l |\__,>、 | |/> ′
  |\        /|l | {:::(ト。.>K。イ}ト、        ……策でござるか?
   \:.\    , ' |l K´,二 \|/>ニ7ト、  
    \:.\  , '  |l ト、{二\_,|_,.イ|リハ     して、その策とはどのような?
 |\   \:.`'''‐- ..,|l |:.:.ヽ---'7ニ/∠、‐'''7
 \ `'''‐- ...>_ : :_匚.|_:_:,}、_/∠:.:.:.:.:.:.∠
   \:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/X!_二} :ト、三二ン\.:.::∠
    \ ::.:.:.: /XXX|_二} :|ハ乂ハ.:.:.::.|::.:.:.:.7
      \/:XXX.|_∠} :|乂ハ乂|.:.:.:.|::.:.::/
.       |XX/⌒|三| :.|ハ乂ハ|:.:.:.:|:/
.        \|乂ハ|三| .:|乂ハ乂|.:.:.:.|
        滝川一益(やる夫の家臣・伊勢担当)

740 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 21:02:21 ID:61QLcgIg

         ____
       /      \
      / ─    ─ \   ……ぶっちゃけ、義昭様を奉じての上洛が控えている今の時期に
    /   (●)  (●)  \
    |      (__人__)     |  無理に攻めて兵を損なうような真似はしたくないんだお。
     \    ` ⌒´    ,/
     /⌒ヽ   ー‐    ィヽ
    /      ,⊆ニ_ヽ、  |
   /    / r─--⊃、  |
   | ヽ,.イ   `二ニニうヽ. |


            |l ト、 _.、|  :|: |    /}
            |l | >、 |  :| |  /> ′
            |l |\__,>、 | |/> ′
  |\        /|l | {:::(ト。.>K。イ}ト、      ……しかし、北伊勢は美濃に刺さった魚の骨のようなモノでござる。  
   \:.\    , ' |l K´,二 \|/>ニ7ト、  
    \:.\  , '  |l ト、{二\_,|_,.イ|リハ     ここで手をこまねいては、必ずや上洛の折の過となり申す。
 |\   \:.`'''‐- ..,|l |:.:.ヽ---'7ニ/∠、‐'''7
 \ `'''‐- ...>_ : :_匚.|_:_:,}、_/∠:.:.:.:.:.:.∠
   \:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/X!_二} :ト、三二ン\.:.::∠
    \ ::.:.:.: /XXX|_二} :|ハ乂ハ.:.:.::.|::.:.:.:.7
      \/:XXX.|_∠} :|乂ハ乂|.:.:.:.|::.:.::/
.       |XX/⌒|三| :.|ハ乂ハ|:.:.:.:|:/
.        \|乂ハ|三| .:|乂ハ乂|.:.:.:.|


741 : 名無しのやる夫だお:2009/11/24(火) 21:02:25 ID:Z69MreL2
嵐www


742 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 21:03:09 ID:61QLcgIg


               ∩_
              〈〈〈 ヽ
      ____   〈⊃  }
     /⌒  ⌒\   |   |   一益、その通りだお。
   /( ●)  (●)\  !   !
  / :::::⌒(__人__)⌒:::::\|   l  だから、今回は外からじゃなく中から乗っ取ってやるんだお!
  |     |r┬-|       |  /
  \     ` ー'´     //
  / __        /
  (___)      /

こうして、やる夫は神戸氏との和睦の作戦に出た。やる夫は神戸氏に3男の三七郎(後の織田信孝)を
継嗣のない具盛の養子にするという条件を飲ませ、事実上、神戸氏を自分の幕下収める。
これにより、神戸氏に所属していた国衆も同じく従う事となったのであった。


743 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 21:03:43 ID:61QLcgIg


神戸氏を降伏させたやる夫は、次に安濃津の長野氏への攻撃に移る。
ここでもやる夫は力攻めを避け、まずは安濃津城を取り囲んだ。


         ____
        /⌒  ⌒\
    (ヽ /( >)  (<)\   /)  当主の具藤はまだ10歳の子供と聞くお!
   (((i ):::::: ⌒(__人__)⌒::::\ ( i)))
  /∠ |     |r┬-|    |_ゝ\  なら、家臣たちはとても心服も団結もしていない筈……
  (___     `ー'´   ____ )
       |        /          その君臣の隙間を突くお!
       |       /
         |   r  /
       ヽ  ヽ/
        >__ノ;:::......

まずは安濃津の内部分裂を画策。
結果、当主であった長野具藤を追い出させる事に成功。
そして、長野家の家老の分部光嘉と共謀し、
長野氏の新しい当主として織田信包(やる夫の弟)を送り込んだのであった。


744 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 21:04:28 ID:61QLcgIg


       ____
     /⌒  ⌒\   おし!北伊勢の制圧完了だお!
    /( ●)  (●)\
  /::::::⌒(__人__)⌒:::::\  この北伊勢の事後処理と南の北畠氏への切り崩し工作は
  |     |r┬-|     |
  \      `ー'´     /  引き続き一益に任せるお。


         ___
      /)/ノ ' ヽ、\  ……ただ、そうすると、
     / .イ '(●)  .(●)\   上洛の面子にはお前を入れてはやれんお。
  .  /,'才.ミ).  (__人__)   \
  .  | ≧シ'   ´ ⌒`     | 織田家の晴れ舞台に連れて行ってやれんで申しないけど、伊勢への押えも大事な役目だお。
  . \ ヽ           /  ……だから、腐らんで勤め上げて欲しいお。

745 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 21:05:02 ID:61QLcgIg


            |l ト、 _.、|  :|: |    /}
            |l | >、 |  :| |  /> ′
            |l |\__,>、 | |/> ′
  |\        /|l | {:::(トー.>Kーイ}ト、    ははっ!
   \:.\    , ' |l K´,二 \|/>ニ7ト、  
    \:.\  , '  |l ト、{二\_,|_,.イ|リハ     伊勢の事は、どうか安心してこの一益にお任せあれ。
 |\   \:.`'''‐- ..,|l |:.:.ヽ---'7ニ/∠、‐'''7
 \ `'''‐- ...>_ : :_匚.|_:_:,}、_/∠:.:.:.:.:.:.∠  ……そのお心使いだけで、十分でございますれば。
   \:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/X!_二} :ト、三二ン\.:.::∠
    \ ::.:.:.: /XXX|_二} :|ハ乂ハ.:.:.::.|::.:.:.:.7
      \/:XXX.|_∠} :|乂ハ乂|.:.:.:.|::.:.::/
.       |XX/⌒|三| :.|ハ乂ハ|:.:.:.:|:/
.        \|乂ハ|三| .:|乂ハ乂|.:.:.:.|


      ____
    /_ノ   ヽ_\ 
   /( ●) ( ●)\    
 / ::::::⌒(__人__)⌒::::\  ……スマンお、一益。
 |        ̄      |   
 \               /

こうして、やる夫は親族を送り込むという策略で、無駄な兵を損ねる事も無く北伊勢を手中に収めたのであった。


746 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 21:05:38 ID:61QLcgIg


~岐阜城~
     ____
   /      \   武田や上杉への根回しも済んだし……
  /  ─    ─\
/    (ー)  (ー) \ ……機は熟したお。
|       (__人__)    |
./     ∩ノ ⊃  /  義昭様をお呼びして、
(  \ / _ノ |  |
.\ “  /__|  |    本格的に上洛の準備に取り掛かるお。
  \ /___ /


        / ̄ ̄\
       / ヽ、_   \
     . ( (● )    |  ……いよいよ始めるのか。
     . (人__)      |
     r-ヽ         |  今、義昭様は越前の朝倉のトコロで世話になってるらしいから、
     (三) |        |
     > ノ       /    まずは、細川殿辺りに来て貰って段取りを決めた方がよさそうだろ。
    /  / ヽ     /
   /  / へ>    <
   |___ヽ  \/  )
       |\   /|
 一雲斎針阿弥(通称:やらない夫)


747 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 21:06:08 ID:61QLcgIg


     ____
   /      \ ( ;;;;(
  /  _ノ  ヽ__\) ;;;;)  朝倉か……よりにもよってやる夫と仲の悪いトコロに……
/    (─)  (─ /;;/
|       (__人__) l;;,´|    ま、やらない夫の言う通り、面倒が残らない形で引き取れるよう
./      ∩ ノ)━・'/
(  \ / _ノ´.|  |      事前に打ち合わせた方が良さそうだお。
.\  "  /__|  |
  \ /___ /       義昭様の方にはその方向で連絡頼むお。


   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ●)(●)   了解だろ。
. |     (__人__)
  |     ` ⌒´ノ
.  |         }
.  ヽ        }
   ヽ     ノ
   .>    <

748 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 21:06:37 ID:61QLcgIg


そうして、数日後……

~岐阜城・謁見の間~


    /\___/ヽ
   /''''''   '''''':::::::\
  . |(●),   、(●)、.:| +   明智十部衛光秀です。
  |   ,,ノ(、_, )ヽ、,, .::::|
.   |   `-=ニ=- ' .:::::::| +    義昭様の使者として参上いたしました。
   \  `ニニ´  .:::::/     +
,,.....イ.ヽヽ、ニ__ ーーノ゙-、.
:   |  '; \_____ ノ.| ヽ i
    |  \/゙(__)\,|  i |
明智光秀(元朝倉家家臣)

749 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 21:07:06 ID:61QLcgIg


     ____
   /      \  ……やる夫は細川殿がまた来ると思ってたんだけど……
  /  ─    ─\
/    (●)  (●) \  今日は重要な話を詰めなきゃイカンのだが、
|  u    (__人__)    |
./     ∩ノ ⊃  /   光秀殿……お手前はそもそも朝倉家の家臣と聞いてるけど、その権限は有るのかお?
(  \ / _ノ |  |
.\ “  /__|  |
  \ /___ /


  /\___/\
/ ⌒   ⌒ ::\  その点はご心配なく!
| (●), 、 (●)、 ::|
|  ,,ノ(、_, )ヽ、,   :::|  朝倉家から正式に義昭様のところに所属を変えてもらいましたので
|   ト‐=‐ァ'   .:::|    今は私も朝倉家家臣ではなく、立派な義昭様の直臣でございます。
\  `ニニ´  .::/  
/`ー‐--‐‐一''´\   それに細川殿からも、交渉の全権を委任されて来ていますから、何の心配もございません。


750 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 21:07:44 ID:61QLcgIg


       ____  
     /⌒  ー、\ (うわぁ……すっげえ胡散臭ぇ笑顔……)
   /( ●)  (●)\ 
  /::::::⌒(__人__)⌒:::::\  そ、そうかお。んじゃ、早速協議に入りたいんだけど、
  | u   |r┬-/ '    |
  \      `ー'´     /  そこじゃ遠いからもう少しコッチに来るお。


    /\___/ヽ
   /,,,,,,,,ノiヽ,,,,,,,,::::::\  はっ!
  .| (>),ン < 、(<)、.:|
  |   ,,ノ(、_, )ヽ、,, .:::::|  それでは失礼致しまして……
  .|  r、_,ィェ、_,ゝ  .:::::|
   \  `ー'´  .::::/
   /`ー‐--‐‐―´\

751 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 21:08:35 ID:61QLcgIg


          ヨロヨロ……
                   ヾ○ゞ
                    ∇ ←光秀
                    /ヾ
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

         バタン!
               ハウッ!
               OTL
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

       ヨロヨロ……
              ヾ○ゞ
               ∇
               /ヾ
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

      バタン!
          ハウッ!
          OTL
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

752 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 21:09:05 ID:61QLcgIg


             -‐ '´ ̄ ̄`ヽ、
             / /" `ヽ ヽ)└\
         //, '/ 米  ヽハ⌒、 ヽ  ……
         〃 {_{ー'  ゛'`ー リ| l │ i|
         レ!小l●    ● 从 |、i| (針阿弥……アイツはふざけてるのかにょろ?
          ヽ|l⊃ 、_,、_, ⊂⊃ |ノ│
        /⌒ヽ__|ヘ   ゝ._)   j /⌒i !   ……あんまり織田家を舐めてるようならシメてきていいかにょ?)
      \ /:::::| l>,、 __, イァ/  /│
.        /:::::/| | ヾ:::|三/::{ヘ、__∧ |
       `ヽ< | |  ヾ∨:::/ヾ:::彡'
           丹羽長秀(やる夫の重臣)


   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ●)(●)  (五郎左、早まるな!アレは
. |  U  (__人__)
  |     |r┬-|   「貴人の前に出たら余りの恐れおおさに足腰が萎えて前に進めない」
.  |      `ー'´}
.  ヽ       }    ってのを演じる室町礼法の一つだ!
   ヽ     ノ
   /    く  \       ……しかし……これは……)
   |     \   \ |

753 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 21:09:36 ID:61QLcgIg


       . … .
       :____:
     :/_ノ  ー、\:    プッ……
   :/( ○) (○)。 \:   (な、なんちゅう下手糞な室町礼法だお!)
  :/:::::: r(__人__) 、 :::::\: 
  :|    { l/⌒ヽ    |: 
  :\   /   /    /: 


       ____
     /⌒  ー、\ 
   /( ー)  (ー)\  (しかも、こんな場面で出すなんて……
  /::::::⌒(__人__)⌒:::::\
  |  U  |r┬-/ '    |  こいつ……絶対に空気が読めてないお……)
  \      `ー'´     /

754 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 21:10:05 ID:61QLcgIg


        ____
       /    \
.    /          \ (……しかし……裏を返せば、
.  /    ―   ー  \
  |    (ー)  (ー)  |  やる夫みたいな田舎大名に対する当て擦りとも取れるお。
.  \    (__人__)  /
.   ノ    ` ⌒´   \  ……舐められても今後がやり難いから、少し釘を刺しといてやるか……)


    /\___/ヽ
   /,,,,,,,,ノiヽ,,,,,,,,::::::\   (クシシシシシッ!
  .| (>),ン < 、(<)、.:|  
  |   ,,ノ(、_, )ヽ、,, .:::::|    さすがのやる夫殿も、俺の「完璧」な室町礼法を目にしてはグウの音も出ないようだな。
  .|  r、_,ィェ、_,ゝ  .:::::|     
   \  `ー'´  .::::/      尾張の田舎大名に、俺の雅な振る舞いは目の毒だったかな?)
   /`ー‐--‐‐―´\

755 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 21:10:34 ID:61QLcgIg


     ____
   /      \ ( ;;;;(
  /  _ノ  ヽ__\) ;;;;)  光秀殿……
/    (●)  (─ /;;/
|       (__人__) l;;,´|    お手前、足でも悪いのかお?
./      ∩ ノ)━・'/
(  \ / _ノ´.|  |      そんな「室町礼法の出来損ないのような歩き方」して。
.\  "  /__|  |        
  \ /___ /       ……足が悪いんでなきゃ、早くこっちに来るお。


    /\___/ヽ
   / ,,,,,,,ノiヽ,,,,,,:::i|li:\
  . |(●),   、(●)、.:| !!!!
  | ⌒,,ノ(、_, )ヽ⌒ u.:::|
.   |.u   (^ー^>  。.:::::::| あ……いえ……すぐに行きます。
   \ ゚  ⌒´ u .::::/
,,.....イ.ヽヽ、ニ__ ーーノ゙-、.

756 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 21:11:07 ID:61QLcgIg


             -‐ '´ ̄ ̄`ヽ、
             / /" `ヽ ヽ)└\
         //, '/ 米  ヽハ⌒、 ヽ  ……
         〃 {_{ー'  ゛'`ー リ| l │ i|
         レ!小lー    ー 从 |、i| (いい気味だにょろ。
          ヽ|l⊃ 、_,、_, ⊂⊃ |ノ│  
        /⌒ヽ__|ヘ   ゝ._)   j /⌒i !  ……まったく、いけ好かないやつだにょ)
      \ /:::::| l>,、 __, イァ/  /│
.        /:::::/| | ヾ:::|三/::{ヘ、__∧ |
       `ヽ< | |  ヾ∨:::/ヾ:::彡'


        / ̄ ̄\
       / ヽ、_   \
     . ( (● )    | ……
     . (人__)      | (やれやれ……
     r-ヽ         |  細川殿といい、義昭様の家来は癖の有る奴だっかりだろ。
     (三) |        |
     > ノ       /  ……まっ、前将軍の弟なんてものに群がる投機的な連中なんだから
    /  / ヽ     /      一癖も二癖も有って当然か……
   /  / へ>    <       むしろ、そういう連中の方が御しやすいかもしれんしな……)
   |___ヽ  \/  )
       |\   /|

757 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 21:11:39 ID:61QLcgIg


~1時間後~

    /\___/ヽ
   /''''''   '''''':::::::\  ……という事で、
  . |(●),   、(●)、.:|
  |   ,,ノ(、_, )ヽ、,, .::::|  義昭様のこちらへの移動は7月でよろしいですかな?
.   |   `-=ニ=- ' .:::::::|
   \  `ニニ´  .:::::/
   /`ー‐--‐‐―´\


       ____
     /⌒  ⌒\
   /( ―)  (―)\  ん。それでいいお。
  /::::::⌒(__人__)⌒:::::\
  |             | あと、朝倉には十分配慮して出てきてくれると助かるお。
  \              /

758 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 21:12:06 ID:61QLcgIg

     ____
    / ⌒  ⌒  \ ……
  ./( ―) ( ●)  \ (ふむ……最初はただの馬鹿かと思ったけど、
  /::⌒(_人_)⌒:::::  |  話してみるとなかなか切れる男だお。
  |    ー       .| 藤孝が代わりに遣したのもうなずけるお。
  \          /  ……ちょうど、義昭とのパイプ役も欲しかったトコだし、ここは……)


       ____
     /⌒  ⌒\
    /( ●)  (●)\ ……ところで光秀殿。
  /::::::⌒(__人__)⌒:::::\
  |     |r┬-|     | お手前、朝倉家を辞して来たとなると
  \      `ー'´     /   俸禄の方では困ってないかお?

759 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 21:12:45 ID:61QLcgIg

  /\___/\
/        ::\ そ、それは……
|           :|
|   ノ   ヽ、   :| ……義昭さまも、まだ将軍としての実権をお持ちでは有りませんから……
| (●), 、 (●)、.:::| 
\ ,,ノ(、_, )ヽ、,, ::/   ……妻子も居りますし……正直、楽だとは申せませぬ。
/`ー `ニニ´一''´ \


       ____
     /_ノ   ヽ_\ それは大変だお!
   /( >)  (<)\
  /::::::⌒(__人__)⌒::::: \ ……どうだお?光秀殿さえよければ、やる夫の家臣にもならないかお?
  |     |r┬-/      |
  \     ` ̄'´     /  ちょうど、やる夫もお手前のような有職故実(笑)に長けたお人が必要だったところだお。

760 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 21:13:10 ID:61QLcgIg

  /\___/\
/        ::\
|  ─   ─   |  ……それは、義昭様の家臣と
| (●), 、 (●)、 |
|  ,,ノ(、_, )ヽ、,, .::::|  やる夫様の家臣とをニ足の草鞋で兼業しろということで?
\   r‐=‐、  .:::/
/`ー `ニニ´一''´ \


       ____
     /⌒  ー、\ そういう事だお。
   /( ●)  (●)\
  /::::::⌒(__人__)⌒:::::\ やる夫も言わば義昭様の家臣のようなモノなんだから、
  |     |r┬-/ '    |   けっして不都合は無いと思うお。
  \      `ー'´     /
                 知行は取りあえず、朝倉時代と同じ500貫でどうだお?

761 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 21:13:41 ID:61QLcgIg

    /\___/ヽ
   /''''''   '''''':::::::\
  . |(¥),   、(¥)、.:|  喜んで殿と呼ばせていただきます!
  |   ,,ノ(、_, )ヽ、,, .::::|
.   |   `-=ニ=- ' .:::::::|  これからもよろしくお願いしますぞ!
   \  `ニニ´  .:::::/
    ヽ、ニ__ ーーノ゙


       ____
     /⌒  ⌒\  ん。では、こちらもよろしく頼むお。
   /( >)  (<)\
  /::::::⌒(__人__)⌒::::: \  無事に上洛出来たら、更に加増してやるから励むといいお!
  |    /| | | | |     |
  \  (、`ー―'´,    / (……即物的な人間は扱いやすいから好きだお)

この明智光秀こそが、これより14年の後に
やる夫の運命の終着点として立ちはだかる事になるだが、
神ならぬやる夫がそれを知る由も無かった……

762 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 21:14:14 ID:61QLcgIg

同年7月25日

            l|     ト、
          l |     ヽヽ.
         l |、 -‐lヽ-ヽヽ.
         ,イ 」_  | ヽ._ヽヽ   義昭様が到着したらしいお。
       / └-...二|  ヽ/.゙l
       l    ,. -ー\,,/. 、  l  ここは、やる夫も宇宙の正装でお出迎えするお。
      |   /____';_..ン、 |
     /、./´<二> , 、<二ン ト!
   / /,----─'(__人__)`ー、!
  <-‐''"|       ` ⌒´   |
    `''‐.\           /
.      ノ         \


   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ⌒)(⌒)  はははっ……
. |  u  (__人__) 
  |      |r┬|}  (コノ馬鹿ヤロウガ!またやりやがった……
  |      | | |}     ……これで失敗してもオレは知らんぞ!)
.  ヽ     `ニ}
   ヽ     ノ
   /    く  \
   |     \   \
    |    |ヽ、二⌒)、

763 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 21:14:47 ID:61QLcgIg

  (*゚ー゚)<足利義昭様、お見えになられました。

                      O
                      |
フラフラ……             ,. - ―┴‐-,、
                /―――‐ '´  ヽ
               /,rニ二!    /O7 ヽ
     ヨタヨタ……    ,! ヽOヽ    ヽ ̄/ i
               ! ヽ ̄/         |_    …………
            <I´「|     /`ヽ      |」_I>
             ``| ヽ  / ー'`J ヽ  / |´
                 !  | |      ヽ  | |
              |   | r'⌒ヽ_/⌒ヽi、 | |
                 l   | |  ,rー ‐''^ヽ | | |
               ヽ  | ,レ-‐--、」 ,!   !
               ヽ  ヽ _ ノ⌒ー-'/   /
                ヽ_         /
                 |[口]ヽー――i'´
 , ,、 ,、       ,.. -‐ '''i"´ ̄`\) ̄ ̄ `iヽ、
(。Y。V。,!     /| \O |           | O,ヽ、
..ヽ  /     /  |   `ー'           `ー' | ヽ
  |  |     /  .|    /|   _i⌒U⌒L    | ヽ
  |  |     /  ,/|   / |  (_  _ _|   |  ヽ
  |  |    /   ,/ ,|   し'! |  _| |__| |_   |   .ヽ
  |  |   ,/   /i l |    | |  (_____|   |ヽ   ヽ
  |  |  /   / | ||    | |   ,へ  へ      .| |ヽ  ヽ
  |  |  /  /  | ||    | |  / /  ヽ ヽ   .| |l ヽ  ヽ
  ヽ  V  /i   | |,|    | |   レ'    `ー'   | || ヽ  ヽ
   ヽ   / |  | | |    V             |  |  ヽ  ヽ
           足利義昭(前将軍足利義輝の弟)

764 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 21:15:32 ID:61QLcgIg


            l|     ト、                                 /~\
          l |     ヽヽ.                             ────┴- 、
         l |、 -‐lヽ-ヽヽ.                        ,─ ̄          \
         ,イ 」_  | ヽ._ヽヽ                      /  ─ ̄|          |
       / └-...二|  ヽ/.゙l   !!!            ∠─ ̄    |          |
       l    ,. -ー\,,/. 、  l                   /        /          |
      |   /____';_..ン、 |                  |  _/\   l           |
     /、./´<二> , 、<二ン ト!                  | |_/ ̄   \   __   |
   / /,----─'(__人__)`ー、!                  | /0 7      \//  ,-、 |
  <-‐''"| し     ` ⌒´ u |                   | ヽ ̄ /       / /  /  \ l
    `''‐.\           /                   l  \/        l |  |    /l
.      ノ         \                   /    \    / | \ \_//
                                    \   _- ̄\   |   \ `─/|__|
                                     ノ _─  ___l   |     ̄ ̄    |
                                      ̄|_ ─__|   |          |
                                       ̄_ |           / |
                                      | ̄ ̄ _7          / / |\
                                      | ̄ ̄ ̄          //|/  |
                                      |             /l  /  |
                                      \        __//| /   |
                                        `────┬\////   /
                                             /  |   //   /

この時、やる夫は義昭を見て一瞬息を呑んだ。
「変態は変態を知る」の例えも有るが、即座に目の前に立つ男が変態等という範疇では語れない事を悟ったのである。

765 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 21:15:59 ID:61QLcgIg


            l|     ト、
          l |     ヽヽ.
         l |、 -‐lヽ-ヽヽ.
         ,イ 」_  | ヽ._ヽヽ  よ、よく来られましたお。
       / └-...二|  ヽ/.゙l
       l    ,. -ー\,,/. 、  l  義昭様には御初に御目にかかりますお。
      |   /____';_..ン、 |
     /、./´<二> , 、<二ン ト!  やる夫が織田上総介信長ですお。
   / /,----─'(__人__)`ー、!
  <-‐''"|       ` ⌒´ U |
    `''‐.\           /
.      ノ         \


          ,. -''_´、__  ``__ヽ、
         /‐-、__l   ` ̄┌ー 、ヽ
       /l ー、_ュ、     ´二二_ヽヽ     ……ふむ。
      / | 、`ー―      /`ー'´ ,r |ヽ
     _,.|/  ` ー''´      ヽ ̄ ̄,  | l    苦しゅうないんじゃよ。
 ,. r:'T::|      / n n   `ー'´    ヽ|
 ヽ、|::::|::|     ./      ヽ       |、_    ワシがさすらいの殺人公方・徳田新之助こと
   `''ー|     /        ヽ      .|:::|:::l::ヽ
     |::ヽ   レ‐-、__,,. -‐-、ヽ     |:::|;::l;-'′  グレート・THE・義昭・足利・3世です。
     |:::::ヽ  |  ,. -::::::::::-ュ、 ヽ  /  |´
      l::::::l  | /::::::::::::::::::::::::ヽ l  |  .|   趣味はナオン狩り、好物はトンカツ。
      ヽ::::. ヽ'-''´ ̄    ̄`` |  l  /
      ヽ::::. ヽ、__,.r‐-- 、_ ノ   /   あと男と犬は死んどけみたいな?感じで
       ヽ:::::.           ....:/     目下、若者文化に順応成功?みたいな?
        ヽ::::::....       ...::::::/
         ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/

766 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 21:16:28 ID:61QLcgIg

    / ̄ ̄\
  /  _ノ ヽ   ……
  |  ( ○)(○)       ____
  .|   (__人_)      / ― ‐\
   |    `⌒´|     / ( ○) (○) ……
   ヽ_   _ノ     |    (_人_.) | .
   /    ヽ      ヽ   `⌒´ ノ
   | ヽ {茶} l     ( ヽ {茶} i l
   |ヽ_つ⊂ノ      | ヽ二つ⊂ノ
   と__)_)      と__)_)

767 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 21:16:53 ID:61QLcgIg

ポイ
\ \   ____
\ \ /      \ ……ああ~、お~、うん……
   / ─    ─ \  
  / -=・=-   -=・=- \……まぁ、ともかく頑張って上洛しましょうだお。
  |      (__人__)  U  |
  \     ` ⌒´     /  (……真性だお……こりゃ、お洒落兜なんて被ってる場合じゃないお……)


   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ー)(ー)  …………
. |  u  (__人__)  
  |      |r┬|}  (……おいおい……こんなの担いでダイジョブなのか?)
  |      | | |}
.  ヽ     `ニ}
   ヽ     ノ
   /    く  \
   |     \   \
    |    |ヽ、二⌒)、

768 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 21:17:19 ID:61QLcgIg

              ,─、
          , ─ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄~─、
        /            \
       /               l
       l                 |    ……ところで、いきなりモノは相談なんじゃが、
      |┌─-______──~|  |
      |/               J  |  |     我国も亡命生活が長く、軍資金が枯渇しておりましてな。
      |   -─_       _─-、 |  |
      | /\__/|   | |___∠ヽ \|       出来れば、少し用立ててもらえんじゃろか?
  __ ─|  「`--' _l __ /_`--' /   |─__
 (_ | |  | \ヽ ̄_/ ┐┌  \ ̄/ / | | | _)        ……具体的には有り金全部?
   ̄ ─|  l  ̄            ̄  l  |─ ̄   ___
        | | ┐ ,─     ─、  |  |_   / ヽ___ 入
     //|∩ |┐_ ヽ r _  l  |  |::: ─_|       l
   /::/::/ /| /~  ───  \|   |   |\:::::::::|       /─、
   /::/::| 〈 | |┌──── ̄ 7|     l\\::::::\___//  \
  l:::l::::| ヽ  | ~| _____/ |   /|:::|::::::\:/     /    /─、
   \:::|  ) / /        丿  /:l::::|:::::::::/ \   /    /   l
   | \|__//~─- ̄ ̄──'  /::/::::l:::::/   l  /    /   /~l
   |  |   |─______─ ':::::/::/:∠_   |/   /   / /
   |  |─-|:::::::::\::::::::::::/:::::::://:::|   7\  l _/ |__/ /
   |  |   |─__ `──':::::::::::/::::::─\__l_ /        \/
   |/|   |  \:::: ̄ ̄ :::::::::/ ̄ ̄::::::::::::::|\       /|
   |/|   |    \::::::::::::::/\:::::::::::::::──| `───-/::::::|

769 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 21:17:53 ID:61QLcgIg

     ____
   /      \
  /   _ノ ヽ、_.\   ……あちらに献上用の金・銀・太刀・織物が用意してありますお。
/    (ー)  (ー) \
|  し   (__人__)    |   ……光秀、ご案内差し上げてくれお。
/     ∩ノ ⊃ u /
(  \ / _ノ |  |
.\ “  /__|  |   ……あと細川殿、少し話があるお。
  \ /___ /      ……チョットこっちに来て欲しいお……


  /\___/\
/ /   ヽ  ::\   はははっ……
| (●), 、 (●)、 ::|
|  ,,ノ(、_, )ヽ、, u :::|   た、ただいま……
|   ト‐=‐ァ'   .:::|
\  `ニニ´  .::/  (義昭様に会った事なかったのか……ま、初対面じゃ引くわな)
/`ー‐--‐‐一''´\

770 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 21:18:27 ID:61QLcgIg

~別室~

      _  ∩ 
    ( u゚∀゚)彡  や、やる夫様?
    (  ⊂彡  
     |   |    よ、義昭様も大層お喜びになられておりましたぞ!?
     し ⌒J 
   細川藤孝(義昭の直臣)


     ____
   /      \ ( ;;;;(
  /  _ノ  ヽ__\) ;;;;)  ……細川殿。
/    (─)  (─ /;;/
|       (__人__) l;;,´|    二つほど確認しておきたい事が出来たお。
./      ∩ ノ)━・'/
(  \ / _ノ´.|  |      まず一つ……義昭様はアレが常態なのかお?
.\  "  /__|  |
  \ /___ /

771 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 21:18:56 ID:61QLcgIg

      _  ∩ 
    ( u゚∀゚)彡  はっ……不幸にもと申しますか……
    (  ⊂彡   
     |   |    何というか……その通りでございます……
     し ⌒J 


     ____
   /      \ ( ;;;;(  ……二つ目だお。
  /  _ノ  ヽ__\) ;;;;)
/    (ー)  (● /;;/  義昭様があの状態だとして、
|       (__人__) l;;,´|
./      ∩ ノ)━・'/   今、京で14代将軍義栄公を担いでる三好衆等を追い散らせば
(  \ / _ノ´.|  |
.\  "  /__|  |     義昭様への将軍宣下は必ず降りるのかお……?
  \ /___ /

772 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 21:19:21 ID:61QLcgIg

      _  ∩ 
    ( u゚∀゚)彡  そっ、それは確実でございます。
    (  ⊂彡   
     |   |     その辺りの朝廷工作は抜かりなく……
     し ⌒J 


      ____
    /_ノ   ヽ_\   ん。そうかお。
   /( ●) ( ●)\
 / ::::::⌒(__人__)⌒::::\  それじゃ、引き続き朝廷工作は頼んだお。
 |        ̄      |
 \               /

773 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 21:19:55 ID:61QLcgIg

     ____
   /     \  ……ただ、やる夫も義昭様を担ぐ以上は、織田家の命運をかけているお。
  /  ─    ─\
/   ‐=・=‐ ‐=・= \  もしも、将軍宣下で不首尾が出た時は……
|       (__人__)    |    ……残念ながら、細川殿にも「責任」を取ってもらう事になるお。
\     ` ⌒´   ,/     ……その事だけはよく覚えていて欲しいお。


      _  ∩ 
    ( u゚∀゚)彡  は、ははっ!
    (  ⊂彡   
     |   |  
     し ⌒J

774 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 21:20:41 ID:61QLcgIg

     ____
    / ⌒  ⌒  \……
  ./( ―) ( ●)  \ (ま、ホントは義昭が駄目でも、上洛する大義名分の保険は確保してあるんだけど。
  /::⌒(_人_)⌒:::::  | 
  |    ー       .| ……でも、藤孝にも少し釘を刺しておいた方が良さそうだったから、脅かしてやったお)
  \          /

775 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 21:21:09 ID:61QLcgIg

~その日の夜・岐阜城~

   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |   ( ●)(●)   義昭様には郊外の立政寺に逗留してもらったろ。
. |    (__人__)
  |     ` ⌒´ノ   ……しかし、まぁ……アレだったな……
.  |         }
.  ヽ        }
   ヽ     ノ
   .>    <
   |     |

776 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 21:21:34 ID:61QLcgIg

      ____
    /_ノ   ヽ_\  やらない夫、みなまで言うなお……
   /( ー) ( ー)\
 / ::::::⌒(__人__)⌒::::\  ……まさか義昭様があんなんだとは思わなかったお。
 |        ̄      |
 \               / ……兄貴が普通だったから、弟もそうだと思い込んで確認しなかったやる夫のミスだお……


     / ̄ ̄\
   /   _ノ  \
   |    ( ー)(ー   まぁ、もう後に引ける状況じゃないからな……
   |      (__人__)
.   |        ノ    それにしても、先が思いやられるだろ。
    |      ∩ ノ ⊃
  /     ./ _ノ      ……常識的に考えて。
  (.  \ / ./_ノ │
  \  “ /___|  |
.    \/ ___ /

777 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 21:22:13 ID:61QLcgIg

         ___
      /)/ノ ' ヽ、\   まったくだお……
     / .イ '(ー)  .(ー)\
  .  /,'才.ミ).  (__人__)   \  ……アレを公方様にした後に、果たして御せるかどうか……
  .  | ≧シ'   ´ ⌒`     |
  . \ ヽ           /   こっちも善意でやってんじゃないんだから、どうにかせんといかんお……。

この時のやる夫たちの危惧は、義昭の将軍就任後にすぐに現実のものとなってしまうのであった……

778 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 21:22:39 ID:61QLcgIg

上洛の道である琵琶湖の南岸は六角氏の領地である。
この六角氏の当主である六角承禎は、これからやる夫が戦う三好三人衆とすでに通じていたため、
この状況をを打開する為に、同年8月7日やる夫は近江に入った。


     ,ィ´ ̄ ̄ ̄``ヽ
    /:::::::::::::::::::::::::::::::::::\
  厶 -…ー─‐--、:::::::::::|   
∠___,ィ´ ̄ ̄ ̄`ヽ、\_}
   | <●) /、(●>、 ||||   義兄、よくお越し下されました。
   |  ,, <、_,> ヽ、,   |
   |   ト‐=‐ァ'   .::::|
   \  `ニニ´  .:::/
   /`ー||||||||/―´´\
   浅井長政(やる夫の妹婿)

浅井長政が小谷城より出迎え、佐和山城に案内。
ここに義昭の使者と共に、7日間も逗留して六角氏の説得しようとしたのである。
しかし、承禎は結局やる夫に与することを拒否した。
これによって、六角氏への武力行使が決定的となる。

779 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 21:23:06 ID:61QLcgIg

             _____     _
     /`ヽ   /..:..:..:..:..:..:..:..:.\  /:..:.ヽ /´ ̄:ヽ
    /::..:.:..:..ヽ  l:.:.:::/ ̄ ̄ ̄\..:..:..::..:..:..:./:..:..:..:..:..:..:.i   ちゅうことで……
   く:..:..::l:..:..:....:. / / \ , ,, / \ヽ.:..:../:..:..:..:..:..:..:..:..:..l
   \:.:l:..:..:..:..:..:/   (●)  (●) \.:/:..:..:..:..:..:..:..:..:..::.::.:ヽ、 京に向かって出陣!
     ヽl:..:..:..:.:.:.|      (__人__)    |、:..:..:.i:..:..:..:._: - ¨ ̄
      l:..:i,,:..:...:.\     `⌒´    /::.::V:..:..:../
       V..''.:..;..:.ノ_三ニ‐'゛ー ′ -‐ヾ:..}}:.ァ',ィ
       \::.!(      , '    )ノ-:':/
          `ヾ:.`;ー‐‐‐'゛ '---ー;'"ィ_ー'
            |         |:_:>


同年9月7日、やる夫は岐阜を出陣。
尾張・美濃・北伊勢の兵に加え、同盟者の徳川家康も名代として松平信一も同陣。
総勢60000余りの大軍勢である。
上洛の名目は、前将軍を殺害した三好一党を京から駆逐する事と、
室町幕府の正統を正す為に、足利義昭が15代将軍宣下を受ける為の手助けであった。

780 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 21:23:32 ID:61QLcgIg

__________________________________
                 ( ̄                   ノ
                 _ )                  ノ   ●佐和山
                ノ                  ノ
               ノ                  ノ
              ノ                  ノ
             (                  ノ
             ノ     琵琶湖        \
            ノ       (下部)    /~\   ̄~‐,
           ノ              /    |  ,   ノ
          (               ‐,~ノ\ ~‐,_ _ノ
           |                   ノ
           ‐,      ,‐~~`´~`´~`´~`´~`´      ●観音寺
           ‐,    ,‐~                     ●箕作
           ‐,    ~‐,
           ノ     ~‐,
          ノ       ノ 
          ノ      ノ 
         ノ      ‐,
         \      ,|
●山科      ~‐,   ノ
             ~‐,,,|
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

8日に近江に入り、そこで3泊して兵士の鋭気を養う。
そして、11日に愛知川近辺に陣を張る。

781 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 21:24:12 ID:61QLcgIg

陣を張ったやる夫の目の前には和田山城、4~5kmほど奥には主城の観音寺城、さらに左手奥に箕作城が在った。

   ∩___∩                                       -‐ '´ ̄ ̄`ヽ、 
   | ノ\    /ヽ                                      / /" `ヽ ヽ  \ 
  /  ●   ● |  かかれクマ!!                      //, '/  米  ヽハ  、 ヽ 
  |    ( _●_)  ミ                                 〃 {_{\    /リ| l │ i| 
 彡、   |∪|  、`\                 突っ込むにょろ!    レ!小l●    ● 从 |、i| 
/ __  ヽノ /´>  )                                 ヽ|l⊃ 、_,、_, ⊂⊃ |ノ│
(___)   / (_/                               /⌒ヽ__|ヘ   ゝ._)   j /⌒i ! 
 |       /                                 \ /:::::| l>,、 __, イァ/  /│
佐久間信盛(やる夫の重臣)                          /:::::/| | ヾ:::|三/::{ヘ、__∧ |
                                           `ヽ< | |  ヾ∨:::/ヾ:::彡' |
                       Ω<……どうせ下っぱデスヨ?
                    木下秀吉(やる夫の家臣) 

同月12日、やる夫は3つの中から、もっとも遠い箕作城に狙いを定め、
佐久間信盛・木下秀吉・丹羽長秀の軍に襲い掛からせた。

陣から近い位置の城から攻め込むと見ていた六角軍は仰天。
何とか夜まで抵抗したものの結局は落城し、その日の内にやる夫は箕作城に入った。

翌日、観音寺城を攻めようとしていた織田軍は肩透かしを食らう。
六角承禎・義治親子は夜の内に観音寺城を放棄して伊賀へ逃げてしまったのである。
和田山城も同様の状態だった。
こうして、やる夫は観音寺城にやすやすと入城したのであった。

782 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 21:24:48 ID:61QLcgIg

~観音寺城~

               ∩_
              〈〈〈 ヽ
      ____   〈⊃  }  
     /⌒  ⌒\   |   |
   /( ●)  (●)\  !   !  おし!順調に六角を蹴散らしたお!
  / :::::⌒(__人__)⌒:::::\|   l
  |     |r┬-|       |  /
  \     ` ー'´     //
  / __        /
  (___)      /


       / ̄ ̄\
     /  ヽ、_  \  六角家の没落にともなって、
    (●)(● )   |
    (__人__)     |   六角に従っていた蒲生や後藤といった有力国人衆も
    (          |
.    {          |    揃って傘下に入ってきたろ。
    ⊂ ヽ∩     く
     | '、_ \ /  )  ……これで京までの道のりを邪魔する勢力は無くなったな。
     |  |_\  “ ./
     ヽ、 __\_/

783 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 21:25:14 ID:61QLcgIg

    / ̄ ̄ ̄\
  /        \ ……安全が確保できたから、
 /    ─   ─ ヽ
 | u  (ー)  (ー) |  さっそく義昭様を呼ぶお。
 \  ∩(__人/777/
  /  (丶_//// \ ……ものすごく、気は進まねぇけど。

同月14日、やる夫は義昭を迎える使者を岐阜に送った。

784 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 21:25:43 ID:61QLcgIg


   / ̄ >─ ̄ ̄-─ 、       ⊂二二⊃
   | ─ ̄         \
  /        ,──、 \   ⊂二二二⊃ ∩__
 /        /    \  \       ⊂二 __ \
.|       /  / ̄> |   \         | | ∠/
|     ─ ̄  / /,-、 \   \       ∪∩ ∩   ワシの出番じゃな?
|─ ̄ ̄    / /∠-'/   \  >─ ̄/ ̄─、 | |  | |
|__      ∨ / / /     V  |  l   / ∪ | |
|_   ̄`、      ̄ /      |   l  \/   / /
.|  ̄二二      ̄ ̄        \  \/    / /
 | /-'/               / \/\     ̄
  `, ̄  /   |     ̄──、  /      \
   \─'   /          \ \     \
  /| \   λ_ <     / ̄ ̄\ \     \
. _ |  | \  l      /   / \ \    \
/ |  |  \ |___/   ─ '   / l       \
|  |  |  | \ \_ _─ ̄   _/ |        \
.|  |  |  | \ \| \__ ─ ̄  _/         \_
.|  |  |  |   \ \    _─-          ─ ̄  \
 |  |  |  |  | \ \_/          ─ ̄\ \
 |  |  |  |  |   \           ─ ̄     \
  |  |  |  |  |  | \       / /|       |
  |  |  |  |  |   |  \___/ //      /
  |  |  |  |  |   |       \|/ />

この報を心待ちにしていた義昭はすぐに岐阜を出発。
22日には桑実寺でやる夫と合流した。

やる夫はすぐに守山に移って、大津方面への船便を手配させた。
しかし、なかなか便が整わずに、その日は守山に逗留することとなった。


785 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 21:26:08 ID:61QLcgIg

~その日の夜~

     / ̄ ̄\
   /   _ノ  \
   |    ( ●)(●  なぁ……やる夫。
   |      (__人__)
.   |        ノ   今更な話だが……あの次期将軍様を担いでるだけじゃ
    |      ∩ ノ ⊃
  /     ./ _ノ    どうにも入京の大儀が弱くないか?
  (.  \ / ./_ノ │
  \  “ /___|  |  ……今からでも、入京前に朝廷に直にコンタクトをとって名目を補強した方が……
.    \/ ___ /


       ____
     /⌒  ⌒\  ふふふっ……やらない夫……そんなのんびりした話じゃ、この時代は生き残れんお?
    /( ー)  (ー)\
  /::::::⌒(__人__)⌒:::::\ ……実は去年の内に、正親町天皇から美濃平定の祝いと共に、
  |     |r┬-|     |
  \      `ー'´     /御料所(朝廷の領地)の回復の綸旨と、やる夫の勢力拡大の応援の文書とを貰ってるお。

786 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 21:26:33 ID:61QLcgIg

        / ̄ ̄\
       / ヽ、_   \
     . ( (● )    |   ……相変わらず、用意周到だな。
     . (人__)      |
     r-ヽ     u   |     何時の間に根回ししてたんだよ?
     (三) |        |
     > ノ       / 
    /  / ヽ     /  
   /  / へ>    < 
   |___ヽ  \/  )
       |\   /|


       ____
     /⌒  ⌒\  さらに、14日にも禁中の警護と京都市内での乱暴狼藉を禁じる旨の命令も受け取ってるお。
   /( >)  (<)\   
  /::::::⌒(__人__)⌒::::: \   だから、やる夫の軍の入京の大義名分は十分だお!
  |    /| | | | |     |
  \  (、`ー―'´,    /

787 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 21:26:57 ID:61QLcgIg

         ___
      /)/ノ ' ヽ、\   ……ただ、京の連中がやる夫という田舎大名を
     / .イ '(●)  .(●)\
  .  /,'才.ミ).  (__人__)   \  どんな大名なのか不安に思ってる事には変わらんお。
  .  | ≧シ'   ´ ⌒`     |
  . \ ヽ           /  だから、入京してからの軍規は特別厳しくするんで、
                      その旨を各隊に連絡して欲しいお。


      / ̄ ̄\ ( ;;;;(
    / ._ノ  ヽ、\) ;;;;)
    |  (●)(●)/;;/   了解だろ。
    |  (__人__)l;;,´|
    | ./´ニト━・' .l     各隊の指揮官の連中には
    | .l _ニソ    }
     /ヽ、_ノ    /     軍規の遵守を徹底させるよう伝えておく。
    __/  /    ノ__
  / /  /       `ヽ.  あと、京都市内での狼藉・略奪も厳罰にする旨も徹底しておくだろ。
  /´  ./       ,.  ヽ.
  ト、_,/.       |、  ヽ

こうして同月26日、ついにやる夫は京都に入った。
義昭も続いて入京したが、やる夫の軍は厳しく統制されていたために
京の市民や公家たちが心配していたような混乱は起こらなかった。
その徹底振りは、道を行き交う女性をからかった足軽を自ら斬り捨てたほどであったという。


788 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 21:27:29 ID:61QLcgIg

~京都~

       / ̄ ̄\
     /  ヽ、_  \
    (●)(● )   |
    (__人__)     |  山科の辺りで小競り合いはあったが、
    (          |
.    {          |  思ったよりすんなり京に入れたな。
    ⊂ ヽ∩     く
     | '、_ \ /  )  もっと三好三人衆や松永久秀から激しい抵抗を受けると思っていたが……
     |  |_\  “ ./
     ヽ、 __\_/


       ____
     /⌒  ー、\  まぁ、三好三人衆はともかく
   /( ●)  (●)\
  /::::::⌒(__人__)⌒:::::\  松永久秀から本格的な抵抗を受ける筈はねぇお。
  |     |r┬-/ '    |
  \      `ー'´     / ……だって、2年も前からやる夫と通じてるんだから。

789 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 21:28:03 ID:61QLcgIg

     / ̄ ̄\
   / ._ノ  ヽ、\
   |  ( ) ( ) ((●  ((●  …………
   |∪(__人__)   |          ……お、お前、松永久秀とも繋がってたのか!?
   |   |   |   }  
    |   |   |   }   松永久秀って言ったら、義輝様を殺した張本人だぞ!?
    ヽ |r┬-|  /  
    __ヽ `ー'´ ノ__  その弟を担いどいて、そのカタキともツーカーって……どいう神経してるんだよ!


       ____
     /⌒  ⌒\  ……やらない夫、もっと柔軟にならないとマジで生き残れんお?
   /( >)  (<)\
  /::::::⌒(__人__)⌒::::: \  やる夫も、まだ直接は会ってないけど、久秀はなかなか面白そうなオヤジだお。
  |    /| | | | |     |
  \  (、`ー―'´,    /   今度、やらない夫にも会わせてやるから楽しみにしてるお!


入京したやる夫は、その日の内にさっそく三好三人衆と
その与党を駆逐して畿内の平定をする為に行動を開始。

柴田勝家・蜂屋頼隆・森可成・坂井政尚を先鋒に、
自らも陣頭に立ち、畿内の敵対勢力が篭る勝龍寺・芥川・越水・滝山・伊丹・池田の城を次々と降していった。

こうして、やる夫と義昭は同月30日に芥川城に入場。
この段になって、続々と畿内の国衆たちがやる夫と義昭へ忠誠を誓いに訪れたのであった。


790 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 21:28:45 ID:61QLcgIg

その中には前将軍を殺した件の松永久秀の姿も在った。

        ,..-──- 、
     /. : : : : : : : : : \    これはこれは……
    /.: : : : : : : : : : : : : : ヽ
   ,!::: : : :,-…-…-ミ: : : : :',  やる夫殿におかれましては、ご機嫌麗しゅう……
   {: : : : :i '⌒'  '⌒' i: : : : :}
    { : : : : | ェェ  ェェ |: : : : :}  ワシが松永弾正久秀でござりまする。
   { : : : ::|   ,.、   |:: : : :;!
    ヾ: :: :| r--ニ-┐ |: : ::/
     ゞ-イi、ヽ二´.ノ /┬〈
    /  ヽ`' ―- ´/  \
  松永久秀(足利義輝殺害実行犯)

791 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 21:29:18 ID:61QLcgIg
       ____
     /⌒  ⌒\  おお!久秀殿か!
    /( ●)  (●)\
  /::::::⌒(__人__)⌒:::::\ やる夫が織田信長だお。
  |     |r┬-|     |
  \      `ー'´     /  よろしく頼むお。


        / ̄ ̄\
       / ヽ、_   \
     . ( (● )    |  (こいつが松永久秀……
     . (人__)      |
     r-ヽ         |   東大寺の大仏を焼き払い、
     (三) |        |    
     > ノ       /      三好家を影から操り、
    /  / ヽ     /      
   /  / へ>    <        前将軍の足利義輝を殺害した怪人か……)
   |___ヽ  \/  )
       |\   /|
       |  \_/ |

792 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 21:30:09 ID:61QLcgIg

      .,..-──- 、
     r '´. : : : : : : : : : :ヽ
    /.: : : : : : : : : : : : : :: ヽ  おやおや……そちらで渋い顔をなさってるのは、
    ,!::: : : : : ,-…-…-ミ:: : :',
   {:: : : : : :i  ,;ノ;´:`ゞ、i: : :.:}  やる夫殿の影の参謀との噂も有る針阿弥殿ですな?
   {:: : : : : :|  ェェ;;;;;;;ェェ|: : : }
    { : : : : ::|    ,.、 .| : : :;!∫ くくくくっ……この極悪人の顔が余程にお珍しいと見える。
    ヾ: :: : :i   r‐-ニ┐| : riii=
     ゞイ!   ヽ 二゙ノ イ「 ノ
    ⌒ー ̄ ̄´ r⌒ !  〉
    (         (` ー'


   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \   は、はははは……そのようなことは……
 |    ( ○)(○)
. |  u  (__人__)   ……これは手厳しいですな。
  |      |r┬|}
  |      | | |}  (このジジイ、俺のことも知っているのか……
.  ヽ     `ニ}
   ヽ     ノ    ……考えてる事まで読みやがったし……なんて奴だ……)
   /    く  \
   |     \   \
    |    |ヽ、二⌒)、

793 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 21:30:40 ID:61QLcgIg

       ____
     /_ノ   ヽ_\  久秀殿、その辺で勘弁してやってくれお。
   /( >)  (<)\
  /::::::⌒(__人__)⌒::::: \ まったく、やる夫の家臣をからかうなんてお人が悪いですお。
  |     |r┬-/      |
  \     ` ̄'´     /  


      ,..-──- 、
      /. : : : : : : : : : : :\
    /.: : : : : : : : : : : : : : : : ヽ
   ,!::: : : :,-…-…-ミ: : : : :',  はっはっはっ!
   {:: : : : :i -'  ゙ー i: : : : :}
   {:: : : : | ェェ  ェェ |: : : : :}  これは失礼致した。
   .{ : : : :|   ,.、   |:: : : :;!
    ヾ: : : i r‐-ニ-┐ | : : :ノ   針阿弥殿が余りにもからかい甲斐が有りそうでしたのでな。
     .ゞイ! ヽ 二゙ノ イゞ‐′
     __ィrlニ` ー一'´二 |二=、   ……針阿弥殿も老人の戯れゆえ、ご容赦あれ。

794 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 21:31:13 ID:61QLcgIg

   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ⌒)(⌒)  い、いやいや、
. |  u  (__人__)
  |      |r┬|}   こちらこそ冗談の一つも返せませんで……
  |      | | |}
.  ヽ     `ニ}  (……やる夫はこいつのドコをそんなに気に入ったのやら……)
   ヽ     ノ
   /    く  \
   |     \   \
    |    |ヽ、二⌒)、


        ,..-──- 、
     /. : : : : : : : : : \
    /.: : : : : : : : : : : : : : ヽ  ……時にやる夫殿、
   ,!::: : : :,-…-…-ミ: : : : :',
   {: : : : :i '⌒'  '⌒' i: : : : :}  今日は、このジジイの精一杯の土産をお持ちいたしました。
    { : : : : | ェェ  ェェ |: : : : :}
   { : : : ::|   ,.、   |:: : : :;!  こちらがその一品で……
    ヾ: :: :| r--ニ-┐ |: : ::/
     ゞ-イi、ヽ二´.ノ /┬〈
    /  ヽ`' ―- ´/  \

795 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 21:31:40 ID:61QLcgIg

コトッ
       _,,,,,;;;;;;;;::'''""゛゛'''::;;;;;;;;,,,,,_
    ,,,f;;",二ニ---ー'''""゛゛''':---ニ二,゛;;f,,,_
   // ,,f ;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:f,, i゙i
   |ヽヽ::f;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:f:r',r'
   |;;;,,` `=―--,,_;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:_,--―=` ,,;;;;|
    |;;;;;,,,,  ̄''――――――――'' ̄ . ,,;;;;;;;;|
    |;;;;;;,,,,       ,,,,,,,,,,,,,,,,    ,,,,,,,,;;;;;;;| 
    ヽ;;;;;;;,,,,       ,,,,,,,,,,    ,,,,,,,;;;;;;〃.  
 ,,r-― """―--,,________,,--―''' ―- 、
  ` ヽ 、                       ,k
     `――――-------------――――"

796 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 21:32:01 ID:61QLcgIg

        ____
       /    \
.    /          \  ……ふむ。
.  /    ―   ー  \
  |    (●)  (●)  |  これは……なかなかの名器とお見受けしたが?
.  \    (__人__)  /
.   ノ    ` ⌒´   \  


.-──-、
| : : : : : : : : \
|: : : : : : : : : : : ヽ   流石はやる夫殿、一目で見抜くとは御目が高い。
|-…-…-ミ: : : : :',
| '⌒'  '⌒' i: : : : :}  いかにも、この久秀の秘蔵の茶器「九十九髪茄子」でござる。
| ェェ  ェェ |: : : : :}
|   ,.、  |:: : : :;!   是非、お納めくだされ。
| r‐-ニ-┐| : : :ノ
|! ヽ 二゙ノ イゞ‐′
| ` ー一'´丿 \

797 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 21:32:26 ID:61QLcgIg

       ____
     /⌒  ー、\  ……さてさて、このような高価なモノを頂いて……
   /( ●)  (●)\  
  /::::::⌒(__人__)⌒:::::\  タダより高い物は無いともいう事だし、
  |     |r┬-/ '    |  
  \      `ー'´     /  このやる夫に何をさせようというのですかお?


      ,..-──- 、
      /. : : : : : : : : : : :\
    /.: : : : : : : : : : : : : : : : ヽ  なに……この無害な老人の誠意を
   ,!::: : : :,-…-…-ミ: : : : :',
   {:: : : : :i -'  ゙ー i: : : : :}  是非、義昭様にも伝えてほしいと思いましてな。
   {:: : : : | ェェ  ェェ |: : : : :}
   .{ : : : :|   ,.、   |:: : : :;!  義輝様の件も不幸な行き違いでございまする。
    ヾ: : : i r‐-ニ-┐ | : : :ノ
     .ゞイ! ヽ 二゙ノ イゞ‐′   この久秀、幕府に弓引く気など毛頭ごいませぬ故……
     __ィrlニ` ー一'´二 |二=、

798 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 21:32:52 ID:61QLcgIg

     ____
   /      \
  /  ⌒    ─\   ……ま、それはご心配召されるな。
/    (●)  (ー) \
|  ::::::⌒ (__人__)⌒::::|   義昭様にやる夫が上手く取り成しておくお。
./     ∩ノ ⊃  /
(  \ / _ノ |  |    ……それよりも、やる夫や義昭様との間には、
.\ “  /__|  |     
  \ /___ /      その「不幸な行き違い」が是非起こらないようにして欲しいモノですお。


      .,..-──- 、
     r '´. : : : : : : : : : :ヽ
    /.: : : : : : : : : : : : : :: ヽ   そうですな……
    ,!::: : : : : ,-…-…-ミ:: : :',
   {:: : : : : :i  ,;ノ;´:`ゞ、i: : :.:}   是非、そうありたいモノですな……
   {:: : : : : :|  ェェ;;;;;;;ェェ|: : : }
    { : : : : ::|    ,.、 .| : : :;!∫   ふふふふふ……
    ヾ: :: : :i   r‐-ニ┐| : riii=
     ゞイ!   ヽ 二゙ノ イ「 ノ
    ⌒ー ̄ ̄´ r⌒ !  〉
    (         (` ー'

799 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 21:33:21 ID:61QLcgIg

       / ̄ ̄\
      /  \    \  
    .(●)(● )  u. |
     (__人__)  u   | (ホントに何なんだ?……この二人は……)
     .(`⌒ ´     |
     {         |
      {      u. /
      \     /
      ノ     \

このすぐ後に久秀は義昭から義輝の件の許しを得る。
その上で、大和の平定とその切り取り次第(攻略した領地をそのまま与えられる事)が認められたのであった。

800 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 21:34:36 ID:61QLcgIg

~京・やる夫の寝所~

   / ̄ ̄\
  / _ノ  ヽ、_ \
. | ( ●)(● ) |  なぁ、やる夫……
. |  (__人__)  │
  |   `⌒ ´   |   松永久秀……何であんなの許したんだ?
.  |           |
.  ヽ       /   アレは間違いなく、お前を殺る気まんまんだろ。
   ヽ      /
   >     <
   |      |


    / ̄ ̄ ̄\   ん?……それは解ってるお。
  /        \
 /    ─   ─ ヽ  やる夫も、久秀のジイさんを信用はしてないから
 |    (ー)  (ー) |
 \  ∩(__人/777/   安心していいお。
  /  (丶_//// \

801 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 21:35:06 ID:61QLcgIg

     ____
   /      \  ……あのジイさん、見て解ったと思うけど、
  /  ─    ─\
/    (●)  (●) \ 相当食わせモンだお。
|       (__人__)    |
./     ∩ノ ⊃  /  だから、下手に敵に回して暗躍されるのも面白くないから、
(  \ / _ノ |  |
.\ “  /__|  |    やる夫の目の届く所で飼い殺しにしておこうかと思ったんだお。
  \ /___ /


             (ヽ三/) ))
         __  ( i)))
        /⌒  ⌒\ \ ……それに、やる夫個人としては
      /( ●)  (●)\ )
    ./:::::: ⌒(__人__)⌒::::\  あの惚けた危険人物って感じが嫌いじゃないお!
    |    (⌒)|r┬-|     |
    ,┌、-、!.~〈`ー´/    _/  ああいう奴を使いこなすのも大名の甲斐性の内だお
    | | | |  __ヽ、    /
    レレ'、ノ‐´   ̄〉  |   
    `ー---‐一' ̄

802 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 21:35:34 ID:61QLcgIg

   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \   やれやれ……物好きなコトだな。
 |    ( ー)(ー)
. |     (__人__)   ……精々、寝首かかれないようにしろよ?
  |     ` ⌒´ノ
.  |       nl^l^l  
.  ヽ      |   ノ
   ヽ    ヽ く
   /     ヽ \

803 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 21:36:03 ID:61QLcgIg

10月18日、足利義昭は征夷大将軍の宣下を受けた。
三好三人衆がかついだ14代将軍の義栄は既に9月に死去していたので、
義昭は何の問題も無く将軍に成ることが出来たのである。


         /     /   ̄ ̄\  \        \      |
── ̄T ̄ ̄T ̄\─ ̄     |\ \  \         `-     |
\   /    |   |        |\\ \ /            ̄─  |
  \/    /  /       | \ ̄\ V               ̄|
   \   /  /        |  \ /        / ̄ ̄─   /
    \   / |         |            / __   ̄ 7
     /  ̄    |          ̄ ̄         二_  ─_/
    /       |                   | \\\  /    ナオンあふるる約束の地……
    /       /                 |   | \ ̄\/
   /       /         ─        |   |   ̄7
  /       /       ─ ̄       >  |   ̄ ̄ /        ここに神聖・室町幕府の復活を宣言するんじゃよ!
 /       /      /           ─ ′    /
./      /      /─ ̄ ̄\        |     /
/      /      / \    \      |    /
           /    `-      ̄ ̄\ /   /
           /  \     ̄─      | /  /
           |    `-       ̄─ ─/  /
\          \     ̄─     / | / /
  \           ̄ ̄─   ̄─ ̄ / /
\  \              ̄\  / /
./   \                ̄ /
  / \  \              /
 / /\ \  \          /
./  \ \  / / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  /\ \ | / /

義昭にとっては、兄の義輝の死から3年余りの月日をかけた末の将軍職就任であった。

804 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 21:36:32 ID:61QLcgIg

~将軍仮御所・細川邸~

      _  ∩ 
    (  ゚∀゚)彡   本日は、義昭様がやる夫様の今までの苦労をねぎらいたいとのコトで能楽を催しました。
    (  ⊂彡   
     |   |     存分にくつろいでいってくだされ。
     し ⌒J 


       ____
     /⌒  ⌒\  これは痛み入りますお。
    /( ●)  (●)\
  /::::::⌒(__人__)⌒:::::\ 喜んで拝見させていただきますお。
  |     |r┬-|     |
  \      `ー'´     /

805 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 21:37:10 ID:61QLcgIg

             __  _
          ,. -''_´、__  ``__ヽ、
         /‐-、__l   ` ̄┌ー 、ヽ       貴公には、
       /l ー、_ュ、     ´二二_ヽヽ
      / | 、`ー―      /`ー'´ ,r |ヽ     ずいぶん世話になったんじゃよ。
     _,.|/  ` ー''´      ヽ ̄ ̄,  | l
 ,. r:'T::|      / n n   `ー'´    ヽ|     よって、2級市民の資格と管領職を与える!
 ヽ、|::::|::|     ./      ヽ       |、_
   `''ー|     /        ヽ      .|:::|:::l::ヽ   ……嬉しいじゃろ?
     |::ヽ   レ‐-、__,,. -‐-、ヽ     |:::|;::l;-'′
     |:::::ヽ  |  ,. -::::::::::-ュ、 ヽ  /  |´
      l::::::l  | /::::::::::::::::::::::::ヽ l  |  .|
      ヽ::::. ヽ'-''´ ̄    ̄`` |  l  /
      ヽ::::. ヽ、__,.r‐-- 、_ ノ   /
       ヽ:::::.           ....:/
        ヽ::::::....       ...::::::/
         ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/


       ____
     /⌒  ー、\ ……勿体無きお言葉。
   /( ●)  (●)\
  /::::::⌒(__人__)⌒:::::\ されど、やる夫には過ぎた地位ゆえ、
  | u    |r┬-/ '    |
  \      `ー'´     / 謹んで辞退させていただきますお。

806 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 21:37:37 ID:61QLcgIg

              ,─、
          , ─ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄~─、
        /            \
       /               l     ふむ、2級市民じゃ不満かにゃ。
       l                 |
      |┌─-______──~|  |     よし、特別に1級市民権と副将軍職でどうじゃろ?
      |/               J  |  |
      |   -─_       _─-、 |  |      ……今だけのお得セットですよ?
      | /\__/|   | |___∠ヽ \|
  __ ─|  「`--' _l __ /_`--' /   |─__
 (_ | |  | \ヽ ̄_/ ┐┌  \ ̄/ / | | | _)
   ̄ ─|  l  ̄            ̄  l  |─ ̄   ___
        | | ┐ ,─     ─、  |  |_   / ヽ___ 入
     //|∩ |┐_ ヽ r _  l  |  |::: ─_|       l
   /::/::/ /| /~  ───  \|   |   |\:::::::::|       /─、
   /::/::| 〈 | |┌──── ̄ 7|     l\\::::::\___//  \
  l:::l::::| ヽ  | ~| _____/ |   /|:::|::::::\:/     /    /─、
   \:::|  ) / /        丿  /:l::::|:::::::::/ \   /    /   l
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       ____
     /_ノ   ヽ_\  はははっ……
   /( >)  (<)\
  /::::::⌒(__人__)⌒::::: \ いえ、やる夫のような田舎者に幕府の要職はとても無理ですお。
  | u   |r┬-/       |
  \     ` ̄'´     /

807 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 21:38:08 ID:61QLcgIg

         ____
       /      \
      / ─    ─ \ ……どうしても、何か下さるというなら、
    /   (●)  (●)  \
    |      (__人__)     |  大津・草津・堺の地をやる夫の直轄地として
     \    ` ⌒´    ,/
     /⌒ヽ   ー‐    ィヽ    代官を置く事を許可していただけないですかお?
    /      ,⊆ニ_ヽ、  |
   /    / r─--⊃、  | 
   | ヽ,.イ   `二ニニうヽ. |


                 ,─ 、
           ─ ̄ ̄ ̄ ̄─_ \
         / ̄─── ̄ ̄ \|
        /─┐  l / ̄ ̄ \  |    ふむぅ……
       /──|  | | 二二    |
       | てハ    /( ) /  / |     貴公は欲が無いんじゃよ。
     _ト ̄ ̄   ヽ ̄ ̄   (  |
  _─| |   ̄/     ̄ ̄   \|       ま、その程度で喜んでくれるなら、
 ( | |  |  l \ ヽ  \     J  | ̄| ─_
  ~ ̄─|  |       \      |  |  |  )   大津でも堺でも、いくらでも持っていくといいにゃ。
      | | ̄─── ̄ ̄ |    / |─ ̄ ̄ ̄
      | |  ┌───   |   |   |
      | |\ |      ̄ ̄|  |   |
      | | ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄─| |   | 
       |  |           |   | 
       |  ─ ̄ ̄ ̄ ̄──    | 
        |               |
        |              |
 ∩∩∩    |             |
 |   ∩    |             |
 |    /     |            |
  |   |      | ̄ ̄| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
 | ̄ ̄|    ─| 二 | | /二二二/  | | ̄─

808 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 21:38:36 ID:61QLcgIg

       ____
     /⌒  ⌒\  ははっ!
   /( >)  (<)\
  /::::::⌒(__人__)⌒::::: \ ありがたき幸せですお!
  |    /| | | | |     |
  \  (、`ー―'´,    / (……堺や大津の重要性も理解出来ないとは……
                      ……相変わらず、お目出度い公方様だお……)

809 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 21:38:55 ID:61QLcgIg

      _  ∩ 
    ( u゚∀゚)彡 ……
    (  ⊂彡 (管領に副将軍の要請を断って、義昭様の下に組み込まれるの避けたか……  
     |   |   と、いうことは、やる夫様は義昭様を傀儡にして御自分で天下を牛耳る腹心算と見える。
     し ⌒J   ……私も、いずれは身の振り方を考えた方が良いのかもしれん……)


こうして、やる夫は交通・交易の要所とも言える地を手中に収めた。
特に堺は日本のベニスと呼ばれた商業都市であり、
後にやる夫の潤沢な経済基盤の一翼を担うことになるのであるが、
その反面、自由都市の気風が強く、この時はまだ、やる夫の矢銭要求にも応じようとはしなかったのである。

810 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 21:39:26 ID:61QLcgIg

~11月26日~

       ____
     /⌒  ⌒\  さぁ~て、伊勢の北畠も気になるし一旦岐阜に帰るお。
   /        \
  /::::::⌒(__人__)⌒::::: \  貞勝!明院良政と力を合わせて、やる夫の居ない間の京の行政は頼んだお。
  |     |r┬-|     |
  \      `ー'´     /

811 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 21:40:02 ID:61QLcgIg

    _________
   /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
  _/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
  「::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|     はっ!お任せくださりませ。
  |::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
  |::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|      幕臣の方々と、滞りなく進めてまいりまする。
  | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ゝ:::::::::|\
  `==、l  ====''"´  ゝ::::::|  \
  l`‐゛|  ``ー゛'   .リ⌒l   \
  |  〈......ン     ノ リζ|.     
  || ||| ||| ||| ||| ||| ||| ||||、ノ|        
  || ||| ||| ||| ||| ||| ||| ||||  |      
   | || || ||| ||| || ||| |||   人
   | || || || || || || || / 人
   | | | || | | |  | '  /  \


       ____
     /⌒  ⌒\  ん。他にも万千代と猿と信盛を置いていくから
   /( ―)  (―)\
  /::::::⌒(__人__)⌒:::::\ 何かあったら、この連中ともよく相談して事にあたって欲しいお。
  |             |
  \              /

812 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 21:40:31 ID:61QLcgIg

            ,                   ヾ(;ゝヾミ;;;ヽ ヽ::;;ヾ::;;;:;;`;;ヾヾ※ヽゞ;;ゞヾ|::i:i :ゞゝ/
       /                     ゝゝゞヾ;;::;"ゝゝ;;:※;;゚::ヾヾ※。ゝゝ;;:;;ヾヾ:|::;ii:: :;;ゞゝ
 -― ○ ── ‐                       ゝ;;ヾ::ヽゝ;;';ヾ;;ゞ::'ゞヾミミ;;:'ヽ;;゚ヾ⌒;;:ゞヾゝヾヾ
     /  \  ;;;,,'':::''."゙""''::::,;;.;.;.;,.,,....              ミゞゝ;;:;'';;ゝ;;:ヾ;;ヽ;;:;ゝヾゝ;ヾソ;;ヽソ;;'ヾ
    ' _,,,,,,;;;;;丶;;;,,,.... ";;;,;,,,,..'''"::';;''' ";;";;'';;;;,.,.,.,_   ,..,,, '''""''";;;'''. ゞゝ;;::';:ミミヾヾ※ヾヾヾヾゝ"
            "'';;,...::::;;;.:::'''""゙'"  _,,,;;;;;''""'.;;;;;,,..... ...... ... . . ...::.:.,.,,..,, ゞゞ;;ヽヽ゚彡ヾ:;;ゞゝヽ
゙''、,,_,,,,-‐'゛``''、,....                "'' ;;; ,,,,.::::.,,;;,_.""'' "'' ,:,:;,::..;.;;;; ''"" . ......;;;;|ii; :;;::;:iii:
;'' ;~'',;'''',;'';'' ;~'',;''゚ ;~'',;;..                    "''' '"''::;,,..,,,. ;;:::'''''"''"゙゙"'''゙  |i ;;:::.:: ::ii::
,;'',;''゚ ;~,;":;;;: : ;: ;: ;::::::``゙''::;.-‐'゛~゙`゙''-、                             |:: ::;;ii:::::i;;:
::;.:".:;.:'"゙:.:゙,:;、,"'.:.:;,`:;,':,:;.,:;.:::;.:"゙ ''、,;.:'"゙:.:゙,:;、,"'.:.:`;'' ;``'‐.、                 |::;;:;::i:::i::::;;
:;,':,:;.,:;'' ;~'',;''゚ ;~'',;;~'',;';~.:.:;,`:;,':,:;.゙:.:゙,:;、,"'.:.:;,`:;,':,:;.゙:.:゙ :: :;":;; ~゙"'ー- ..,,_     γ;;⌒;; (;(;|;;::::;ii:::;:::;;
こうして、やる夫は京を発った。
この際に義昭はやる夫にニ引両の許可と感状を送ったのだが、
その文面には「御父 織田弾正忠殿」と書かれていた。
この時までは、義昭にとってのやる夫は父とも呼ぶべき尊敬する存在だったのである。

しかし、この蜜月は1年も待たずして終わりを告げる事になるのであった……

第9話 完

813 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 21:40:54 ID:61QLcgIg
CAST

織田信長・・・・・・やる夫

一雲斎針阿弥・・・・・・やらない夫

丹羽長秀・・・・・・ちゅるやさん(涼宮ハルヒ)

滝川一益・・・・・・嵐(変身忍者嵐)

明智光秀・・・・・・ダディ

佐久間信盛・・・・・・クマー

村井貞勝・・・・・・司馬懿(園田三国志)

足利義昭・・・・・・ファーザー(神聖モテモテ王国)

細川藤孝・・・・・・ジョルジュ長岡

松永久秀・・・・・・ヌケドナルド

浅井長政・・・・・・伊織順平(ペルソナ3)

814 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/24(火) 21:41:23 ID:61QLcgIg

以上で本日の投下は終了になります。

ご覧頂いた方、誠にありがとうございます。

次回も明日の同じ時間を予定していますので、

よろしければ是非見てやってください m(__)m


820 : 名無しのやる夫だお:2009/11/24(火) 22:02:35 ID:c2Tuc/D2


信長の権謀術数が見れて面白かった

821 : 名無しのやる夫だお:2009/11/24(火) 22:46:10 ID:0bq9JBBQ

ここまで賢いやる夫は珍しいww

822 : 名無しのやる夫だお:2009/11/24(火) 23:09:22 ID:Z69MreL2
乙!
いいテンポだなw

823 : 名無しのやる夫だお:2009/11/25(水) 00:57:04 ID:Lei9mLzc
乙。
信長ってこう言う危ない奴に何故か甘いよね。

827 : 名無しのやる夫だお:2009/11/25(水) 20:27:54 ID:orGPiQOQ

松永弾正アヤシイオヤジで吹いた
毎回テンポよく楽しませてもらってるよ
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